【ネタバレ注意】映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』黒の絵に纏わる奇妙な物語 あらすじ感想
こんにちはの東です。
今回は現在公開中の映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』について書いていきます。
監督は『岸辺露伴は動かない』の
ドラマも手掛けた渡辺一貴（わたなべ かずき)さん。
原作は荒木飛呂彦
(あらき ひろひこ)さんによる
ジャンプコミック
『ジョジョの奇妙な冒険
Part4 ダイヤモンドは砕けない』であり、そのスピンオフ作品です。
『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』は
2009年に発表され、全1巻のフルカラー漫画に。
愛蔵版は、通常のコミックとは違い
縦26cmほどの大きなものになっています。
ネタバレがあるので
それでも良い人だけ進んでください。
あらすじ
杜王町に住む大人気漫画家の岸辺露伴。
あることをきっかけに
過去にあった
1人の女性との出会いを思い出します。
その記憶と「黒い絵」が
露伴を事件へと巻き込んでいくのでした。
登場人物
■岸辺 露伴（きしべ ろはん）
高橋 一生
杜王町に住む人気漫画家。
彼がジョジョ4部の仲間たちと
出会う前のエピソードや
本編の後のことが描かれています。
黒い露伴の世界は
ジョジョ本編とは別物の物語でした。
■泉 京香（いずみ きょうか）
飯豊 まりえ
露伴の担当編集者。
いろんなカラーの服を着てる
彼女が、ルーヴルで露伴と同じ
黒に身を包んでいたのが印象的でした。
2人のテンションの差が
あって当たり前な雰囲気が楽しかったです。
■奈々瀬（ななせ）
木村文乃
露伴のデビュー前に出会っていた女性。
彼が、その後
女性のイラストを描く時には
大いに影響した人だと思います。
またこの先の作品でも
彼女の影が強く残るだろうと
2人の繋がりの強さを感じていました。
感想
コミックとは別物の新しい世界観をもつジョジョ
『ジョジョの奇妙な冒険
Part4 ダイヤモンドは砕けない』の
岸辺露伴（きしべ ろはん）は二十歳。
それから7年後の彼が、今作の主人公です。
コミックのジョジョワールドではなく
作品のキーになっている
「黒い絵」の色が滲み出たような
黒いジョジョの物語が描かれていました。
また露伴の特徴的な
ギザギザのヘアバンドも
黒で表現されています。
あの岸辺露伴がいる。
けど映画にしかない世界観がありました。
重く深ーい黒の世界や
人の叫び声、黒い絵に
関わってしまったがために起きた数々の悲劇。
黒に取り憑かれてしまったかのような人と。
ストーリーも
本編にはないサスペンス要素が
充満しているジョジョです。
また泉京香（いずみ きょうか）は
『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』には登場していない担当編集者。
けど飯豊まりえさん演じる泉が
作品の黒を中和するような女性に感じました。
泉がいない中での露伴の旅路はコミックに。
元気ありすぎる彼女を
うるさそうにしながらも
連れてルーヴルへ行く露伴は、映画限定。
けど泉がいない実写は考えられなくて。笑
そのくらい「黒い絵」にまつわる
ストーリーは重いものでした。
露伴と一緒に見るルーヴル美術館
また面白かったのが
ルーヴル美術館の職員女性
エマ・野口（のぐち）が
日本語で美術館の案内をしてくれるところ。
大人気漫画家ということで
こんな所までいいんですかー!?
ってなる地下倉庫まで行けてしまいます。
また作品を観ながら
模写をしている人たちがいたり。
館内の様子を解説も聞きながら
知ることができて楽しかったです。
そして『モナ・リザ』や
館内で一番目立つ
ダリュの階段踊り場に
展示されている彫刻
『サモトラケのニケ』なども
スクリーンにドーンと映っていて感動。
テレビやパソコンの画面じゃなくて
映画館の大画面で観れたことが大きかったです。
そんな露伴とのルーヴルの旅は
感動と、それを飲み込む程の
謎に包まれた黒い恐怖とが渦巻くストーリーでした。
彼のそばにいて
同じ災難が降りかかっても
平気でいるには、泉みたいにならなくちゃと。
「100に1回はいい事言う」
みたいに言われていた彼女ですが
露伴に不可能なことをやってしまえる一面も。
原作や本編では見られない
露伴と泉の掛け合いが
途中から楽しくなっていました。
けど彼女にも
悲しい過去の出来事があり
露伴には1人の女性との記憶が。
その記憶は
吹いたら飛んでいってしまいそうな
淡いものでありながら
まとわりつく蒸し暑さも
一緒に思い出すものでした。
まだ露伴が
漫画家デビューしたての頃に
出会った女性
奈々瀬（ななせ）との間に起きた出来事です。
ふとした瞬間
どんな行動に出るかわからない。
そんな危うさが彼女にはありました。
張り詰めた緊張感と
糸が僅かに緩むのを
交互に感じながら
2人の様子を見ていた気がします。
見ていて自分はグラグラしてました。
この世で最も黒いと言われる絵と
奈々瀬との記憶
絵にまつわる残酷な出来事と
露伴の周りで絡まっていく糸。
好奇心からとはいえ
それを解こうとする彼は
やっぱりスタンド使いです。
その能力なしでは
とても踏み込めるものではなく。
また彼が岸辺露伴だったからこそ
自ら飛び込むことになったのだと感じる物語が待っていました。
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