映画感想『時をかける少女』進んでは戻り、駆け抜けるひと夏の思い出
今回はアニメ版映画『時をかける少女』についてです。
2006年に公開された、細田守監督による映画で
同タイトルの小説が原作になっています。
今から10年以上も前なのか。。。
どこか懐かしさがある雰囲気の中で
未来を感じるタイムリープがテーマになっています。
夏に見ると格別な作品です。
ネタバレがあるので
それでも良い人だけ進んでください。
もくじ
歴代時系列
原作小説
時をかける少女 新装版 Kindle版
時をかける少女 新装版 文庫
原作は1967年発行の小説です。
今から50年以上前なことに
驚いています。
アニメ版映画では、主人公である真琴の
叔母として登場した
芳山和子(よしやま かずこ)。
彼女が中学3年の時に
起きた出来事が描かれています。
和子も、真琴と似たような
体験をしていた人物でした。
映画では、あまり語られていない
和子のことが分かって、深みが増す作品です。
小説だと、心の描写が多いので
同じテーマでも、映画とは違う
発見があるのが、また良いところだと思います。
1972年版 実写ドラマ『タイムトラベラー』
『タイムトラベラー』公式ページ
↑こちらに動画がありました。
『時かけ』初の映像化。
現存する動画は、非常に少ないのだそう。
視聴者が提供した貴重な映像が
サイトに掲載されています。
1983年版 実写映画
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1983年公開。
初めての実写版映画です。
公開当時、邦画で年間2位を
記録する程の、大ヒット作でした。
キャッチコピーは「愛の予感のジュブナイル」。
ちなみにアニメ版映画は
「待ってられない 未来がある。」です。
時代の変化を感じました。
主題歌「時をかける少女」の
作詞作曲は、松任谷由実さんが担当。
それを主演の、原田知世さんが
歌われたとのこと。
1985年版 ドラマ『南野陽子の時をかける少女』
1994年 ドラマ『ボクたちのドラマシリーズ』
原作者の筒井康隆さんも
住職役で出演されていたのだそう。
載せられる映像がなくて残念です。
1997年版 実写映画
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1983年版のプロデュースをされた
元角川書店社長の角川春樹さんが
監督を勤められた作品です。
主題歌「時のカンツォーネ」は
1983年版 主題歌の、歌詞を一部変更。
そこに新たにメロディを加えて
松任谷由実さんが歌われているとのことでした。
2006年 アニメ版映画
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ここでアニメ版『時かけ』の登場です。
貞本義行さんが描くキャラクターの等身美。
2010年版 実写映画
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アニメ版の主人公
紺野 真琴の声を担当した
仲里依紗さんが、主演の作品です。
真琴は、芳山和子(原作主人公)の
姪でしたが、今作の主人公
芳山あかりは、和子の娘として登場しています。
2016年版 テレビドラマ
キャッチコピーは「夏も、恋も、キミが教えてくれた。」
全5話の短編ドラマです。
主演の芳山未羽役は、黒島結菜さん。
hulu配信ページはこちら
もうドラマも、芳山和子が
主役ではなくなっていました。
『時をかける少女』に
どれだけの人が携わったのか。
一つの物語が、こうして何度も
生まれ変わっているのは、凄いことだと思う。
あらすじ
高校2年の紺野真琴
(こんの まこと)は
クラスメイトの津田功介
(つだ こうすけ)
春に転校してきた間宮千昭
(まみや ちあき)と親しい関係です。
3人はいつも一緒。
そんな日が、ずっと続くと思っていました。
けど彼女が、タイムリープの力を
手に入れたことで
その日常が崩れていくことに。
真琴は時間を、自由に
行き来できるようになり
普段起こることの大切さに
気づけなくなってしまいます。
何かあったら、またやり直せばいい。
そんな思いを持った彼女が
本当に大切なことがなんだったのかを、知っていく物語です。
登場人物
■紺野 真琴(こんの まこと)
声:仲里依紗
なんだか憎めないキャラクター。
彼女のタイムリープを使う場面に
たくさん、エッエッてなってた。笑
けどいつも一生懸命で
3人が投げていた
野球ボールみたいな人だと思いました。
■間宮 千昭(まみや ちあき)
声:石田卓也
きっと、自分が彼に会ってしまったら
質問攻撃で、彼は逃げ出すと思う。
■津田 功介(つだ こうすけ)
声:板倉光隆
真琴のことを、いつも気にかけていた功介。
彼も知らずのうちに、真琴たちの
タイムリープに巻き込まれることに。
知らぬが仏とは、このことなのか。
■芳山 和子(よしやま かずこ)
声:原沙知絵
原作の主人公。
真琴の叔母であり、理解者のような。
彼女が体験していることを聞いても全く驚かず。
彼女が修復していた絵画のことを
考えると、悔やまれます。
■藤谷 果穂(ふじたに かほ)
声:谷村美月
ずっと功介が好きだった、後輩の子。
シャイで、いつもオロオロしてたけど
彼女なりに現実に向き合い
いつも勇気を振り絞ろうとしていたのでした。
彼女は何度過去へ戻っても
功介と付き合う未来を迎えていた人です。
■早川 友梨(はやかわ ゆり)
声:垣内彩未
真琴と仲の良い友人。
けど千昭のことが、ずっと好きだったよう。
真琴が過去を何度か変えたことで
彼女が千昭に告白する未来が
生まれてしまうのでした。
友梨も、真琴のタイムリープによる
被害者であり、けどそのおかげで
嬉しい未来を手に入れた人でもあります。
感想
時間戻しまくりのウホホイ
主人公の紺野 真琴(こんの まこと)は
東京の下町にある倉野瀬高校2年生。
頭も運動神経もいい
津田 功介(つだ こうすけ)と
春に転校してきた
間宮 千昭(まみや ちあき)は
仲良しのクラスメイトでした。
3人は、いつも一緒に
キャッチボールをしたりして遊ぶ毎日。
高校2年生の夏というと
そろそろ進路を考えだす頃。
けど真琴は、なんとなくこの時間が
ずっと続いていくんだと思っていました。
そんな彼女が、タイムリープの
装置を見つけたことで
この日常が大きく
変わって行くことになります。
ごく普通に暮らしていた人が
ありえない力を手に入れたら、どうなるか。
大興奮して、暴走すると思う。笑
彼女は見事に、その型にはまり
不思議な力を使いまくることに。
その時は、よかったんだけど
後々、大変なことに繋がってしまうのでした。
装置を見つけた場所は
放課後の理科実験室。
日直当番で、そこに向かった時のことです。
黒板には「Time waits for no one.(時は人を待たない)」と
そこには、後から書き足したような
「ハァ( ゚Д゚)?」の文字が。
そして床には、くるみの形をした
奇妙なものが、転がって落ちていました。
これがタイムリープの装置です。
気づいて拾おうとした時
突然動き出した人の気配に驚き
彼女は意図せず、タイムリープの力を使うことに。
こうして、見つけた時よりも前の時間に
戻っていくことになります。
今までの記憶はあって
彼女の体だけが戻るルールのようでした。
真琴は楽観的で、好奇心旺盛。
怖がるどころか、ひたすら楽しみまくりで
すごいなと思った。笑
これまでに起きていたイヤな体験を
タイムリープの力で、やり直しては
上書きしてを繰り返していました。
これで過去の失敗は帳消し。
彼女にとっては
これが最高に嬉しいことだったのです。
妹に食べられたプリンを食べに戻ったり
時間を戻して10時間カラオケ
最悪な結果を出したテストの受け直し
調理実習で起きた大惨事の軌道修正などなど。
真琴かわいいなって。笑
いろんなタイムリープものを
見てきたけど、ここには平和な世界がありました。
けど平和の間には、ヒヤヒヤすることもあり。
彼女が線路に突っ込み
電車と衝突しそうになる場面が。
けどそこでも、装置がフル稼働。
ヒヤっとする場面もありつつ
なんとか乗り越える主人公の姿があった。
見つけたのが真琴で、本当に良かったと思う。
世界を我がものにとか、考える人が
手にしてたら絶望的だったと。
この『時をかける少女』は
時間の中を駆けていく彼女の物語です。
この頃はやんちゃな欲のままに
タイムリープを使い
思い通りの人生を生きていた真琴でした。
魔女おばさん
そんな彼女の身に起きていることを
よく理解していた人物がいます。
それが芳山 和子(よしやま かずこ)。
原作のヒロインであり、真琴の叔母でした。
和子は東京国立博物館で
絵画修復の仕事をしています。
彼女が担当していた、この作品が後々重要に。
どこか不思議な感じのする彼女に
真琴は、タイムリープのことを相談していました。
そして和子も時間による
特殊な体験をしていた人です。
不思議な雰囲気は、そこからきているんだと。
彼女は、未来へと帰ってしまった人を想い
ずっとひとりで生きていたのだそう。
体験したことを、真琴に
教えていないみたいだけど
自分と同じ道には
進んでほしくないとだけ伝えていました。
そして真琴が、タイムリープを使いまくり
いい思いを散々していた時
和子はやんわり助言をしてくれます。
真琴が楽しい思いをしている分
どこかで辛い思いをしている人が
いるんじゃないかと。
彼女だけでなく、この映画に登場する
いろんな人が、真琴に助言をしてくれています。
アドバイスの気持ちでしている人と
意識しないで言葉を発していた人と。
自分の目に耳に入ってきたことの
全部に意味づけをするのは、かなり生きづらい。笑
けど見落としがちなところに
そういう助けがあるのを、見ていて思いました。
和子の助言の後、修復中の作品を見に
美術館へ来ていた千昭がいました。
肩を落として、歩いていく彼の姿は
落胆していたようで。
彼が見ていたところは、本来なら
《白梅ニ椿菊図(はくばいにつばききくず)》が展示されているはずの場所。
その時は、和子が修復中だったため
「展示見合わせ中」の文字が。
求めているものは
本当に近いところにあるのに
彼らはグルグルと回り
そしてすれ違っているような感じがしました。
開いていく千昭との距離と、全体像
映画の中で面白いのは、真琴と千昭の距離です。
彼女がタイムリープを繰り返すほどに
開いていっていました。
毎日のように、グラウンドで
キャッチボールをしていた3人。
それが、タイムリープを使いまくり
日常に変化が生まれることに。
その中には、千昭との間にあった出来事を
変えてしまったことも含まれていました。
真琴は、千昭からの告白を
無かったことにしてしまったのです。
これにより、真琴と千昭の未来が
彼女の思っているものから
かけ離れていくことに。
千昭がキャッチボールに
来なくなる未来へと
進んでいくことになるのでした。
それは、真琴の仲良しの友人
早川 友梨(はやかわ ゆり)が
千昭に告白して
付き合うことになったからです。
けど元を辿れば、原因は真琴にあり。
告白を無かったことにしたり
彼女が過去に戻ったことで
代わりに被害者になった人がいたからでした。
それらが重なっていき
千昭との別れのルートへと、続いていきます。
こうして自分が
やりたい放題だった分の
痛い目を見ることに。
途中までガッハッハ笑ってた彼女は
いつの間にか、いなくなっていました。
これは、千昭に告白された現実から
真琴が目を背けた分だと。
けど彼が離れていくのが悲しい真琴。
そこで初めて、自分の気持ちに気づくのでした。
間宮千昭
タイムリープを使う真琴に、どうして千昭が
ここまで関わることになったのか。
それは彼が、未来からきた人だからでした。
くるみ型装置の持ち主は、彼なのです。
真琴が好きに使っていた間
千昭は心が休まらない日々を過ごしていたよう。
けど彼女が使っていたことは
不幸中の幸いでした。
千昭が未来からきたことを
すんなり受け入れた彼女はタフだと思う。
そんな彼女だったからこそ
千昭は好きになったのかなって。
彼は真琴に、どうして過去にきたのか
打ち明けることになります。
その時の彼は、未来へ戻れる最後の1回を
功介と果穂の命を救う為に、使った後でした。
これは最初に真琴が
踏切で死にかけたことを
無かったことにした分な気が。
真琴の命が助かった代わりに
功介たちの身に起きたのではと思いました。
こうして彼らの為に
最後の1回を使った千昭は
もう何もかも諦めていたよう。
そこで彼は、自分がどうして
この時代にきたのかを、話してくれることに。
本当は話しちゃいけないんだけど
もう自暴自棄のようにも見えました。
その理由は、未来では消失している絵画
《白梅ニ椿菊図(はくばいにつばききくず)》を見るためでした。
真琴の叔母、和子が
修復していたものであり、作者は不明。
美術的な価値は、今の時代には無し。
わかっていたのは、何百年も前の
大きな戦争の時に
描かれたものということだけです。
飢饉で苦しんでいた時に
どうして、こんなにも穏やかな絵が
描けたのだろうと、和子は話していました。
映画の中だけに存在する作品です。
危険を冒してまで
それを見たがった理由は
語られていませんでした。
ただどうしても、彼は見たかったのだと。
ふたりは美術館で
この話しをしていたんだけど
真琴は、どうしてすぐ叔母に
千昭を会わせなかったんだろう。
もしかしたら彼に
絵を見せてあげられたかもしれないと
思ってしまう自分がいました。
彼は話しを続けます。
この時代にきてからのことを
振り返るようにして
初めて体験したことを、真琴に話すのでした。
流れる川や、空、自転車、たくさんの行き交う人。
彼の住む時代には
もう川は干からびているのかもしれません。
空は覆われて
見ることができないのかも。
自転車は存在すらしていなかったり
人との直接の触れ合いが
減っているのかもしれない。
千昭の生きている世界は
変わり果て、深刻な状態なのではと思います。
飢饉の中で描かれたとは
思えないこの絵に、救いを求めたのかな。
それとも他の何かがあるのか。
けどそれが、語られることはありませんでした。
また彼にとって
真琴や功介との時間は
かけがえのないものになっていたのだと。
あまりに楽しくて、春から夏に
季節が変わってしまったのだそうな。
そして真琴への告白は
無かったことになってしまったけど
彼女への気持ちも
ここに留まらせていた1つでした。
今はどうなんだろう。
観ている人に委ねられる部分が多くて
千昭への解釈は、たくさんありそうです。
こうして一通り伝え切ったのか
話してしまった時を
別れの時と決めていたのか。
突然、姿を消すと彼は言い出すのでした。
絵の修復が、もうすぐ終わるから
近いうちに見られるかもと
真琴が必死に引き留めても、彼は止まらず。
そして、とうとう真琴の前から
姿を消してしまうのでした。
「未来で待ってる」
千昭がいなくなり、学校では
噂が一気に広まることに。
本当のことを話している人など
そこには1人もいませんでした。
功介にも相談できず、真琴は和子のところへ。
彼女に背中を押してもらい
なんとか千昭を探そうとする真琴。
とはいえ、どこに消えてしまったのか
全く予想がつかない彼を
追いかけるのは不可能でした。
悩む彼女がベッドの上で
うなだれていた時
ラッキーなお知らせを、てんとう虫が
運んできてくれることに。
タイムリープができる回数は
腕に浮かび上がったアザで
確認できるようになっています。
くるみ型の装置から、その力を
体内に取り込むからだと。
装置装置書いてしまったけど
くるみを持ってタイムリープするわけではなく
その力を体に取り込んでいるのです。
そしてその数が、いつの間に
00から01へと戻っていたのでした。
功介たちが踏切事故を起こす前へと
千昭が時間を戻していたことで
この奇跡が起きていました。
まだ真琴が、最後の1回を
使っていない時だったのです。
ちなみに彼女は、最後の1回も
マジで?って思うようなことに使ってしまいます。
残り100回くらいの時になら
自分も使うかも。笑
けどそこが良いのかな。笑
がしかしで直後に、踏切事故が発生。
彼女の目の前で
功介と果穂の乗る自転車が
坂道で止まりきれず
踏切に飛び出してしまうのでした。
この現実を千昭は知っていて
それを知った時の真琴の様子も見ています。
そこでみんなの為にと
自分が未来に帰ることと引き換えに
彼は踏切事故をなかったことにする道を、選んだのでした。
話を戻します。笑
アザが01に戻っていると気づいた真琴は
全部が起きる前まで戻ることを、選びます。
彼女は全てを、やり直そうとしていました。
そして、未来から学んだことを
今に活かそうとしていたのです。
そしてタイムリープ後は
まず友梨が千昭に告白する前に
先手を打つことに。
千昭が好きなことを、彼女に伝えたのです。
そしてすぐに、別の場所へ
移動しようとする真琴へ
彼女が投げかけた言葉は
「Time waits for no one.」でした。
ポジティブにもネガティブにも
捉えられる言葉だと思います。
人によって変わりそうな。
先の別れを知っていると
なんだか引っ張られる感じがありました。
次に功介のところへ、向かった真琴。
グラウンドに、行こうとしていた彼を
少し離れたところから
見ている果穂もいました。
まだ果穂と付き合う前だった彼に
キューピット的な役割を果たす真琴。
ここまで、いい感じの流れが
できていました。
その後、功介から
千昭はグラインドに行ったと聞いて
そこへ急いで向かおうとする真琴。
そんな彼女に、功介は
「前見て走れ!」とメッセージを送ります。
その言葉の通り、千昭目がけて
猛ダッシュで走る真琴だったけど
彼の場所までが、やけに遠く感じました。
やっとのことで、千昭に再会してみれば
彼は最初の頃の雰囲気のまま。
真琴だけが、最初と別人に変わってた。
今まであったことが、どんなことでも
全部が無かったことになるのは
少し寂しいなとも思います。
真琴は、未来の千昭から聞いたことを
会ってすぐに伝えます。
彼は未来の自分がしたことに
かなり驚いているようでした。
ふたりは、河川敷に並んで座り
最後の時間を過ごすことに。
過去に戻ったからといって
全く同じルートを辿ることはありません。
相手の気持ちが、どうかなんて
全てが戻ってしまった今では
分からないことなのでした。
真琴が望んでいた言葉を
言ってくれた時の彼は
今ここにはいないのです。
千昭が真琴のことを想っていても
告白した時の状況と、全てが揃うことは
もうあり得ないのでした。
さよならの前に、告白したら
それこそ「ハァ( ゚Д゚)?」だから
彼が最後「未来で待ってる」って
言葉を選んだのは、すごいと思った。
自分が千昭の立場だったら
間違いなくボロが出る。
こうしてふたりは、お互いに
本当の気持ちを伝えないまま
お別れをする結末に。
時間を操る力があっても
上手くいかないこともあるんだね。。。
真琴は、彼が戻った未来で
《白梅ニ椿菊図》が見れるよう
約束をするのでした。
結局、和子の望まないエンディングに。
千昭の戻る未来は、ここから何年後なのか。
けど数十年は先だと、自分は思ってます。
悲しい。
それでも作品を守るために
全力を注ぐ真琴の様子が浮かびました。
その後のふたりは、どうしてるんだろう。
気にせずにはいられない東です。
「Time waits for no one.」
この作品で度々、出てきたワード
「Time waits for no one.」
時間は人を待ってはくれないと。
これが書かれていたのは
くるみ型のタイムリープ装置を見つけた、理科実験室でした。
そこの黒板に書かれていたものを
読んだ誰かが、後から書いたらしい
「ハァ( ゚Д゚)?」の文字が可愛かったです。
理科とか実験って聞くと
近未来的なものが浮かびます。
英語の文は、やっぱり千昭が書いたのかなと思っています。
未来の千昭は
世界がどうなるのかを知っていました。
けどこの時代の人は、誰も知りません。
だから「Time waits for no one.」の意味が
よくわからなかったのかも。
これが「ハァ( ゚Д゚)?」の
書き足された経緯ではと。
それと、映画を観ていた人たちの気持ちも
これに近かったんじゃないかなって。
まだストーリーを知らないうちに
文だけ見ても、作品を通しての意味は
理解できないんじゃないかなと思いました。
全部を観て、やっぱり人それぞれで
この言葉の意味づけも、変わっていきそうです。
もう2度と巻き戻せない出来事を
真琴は、どうやって未来に繋いでいったのか。
見終わってからも、想像が膨らむ映画でした。
主題歌
奥華子 ガーネット(弾き語りver)
配信一覧
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