劇映画『孤独のグルメ』井之頭五郎の食を愛する至高の時間【あらすじ感想】
『孤独のグルメ』の世界に行ってきました。
原作は休刊中の『月刊PANjA』にて
1994〜1996年にかけて連載された全2巻のマンガです。
2012年から放送開始した松重豊主演のドラマが話題となり
様々な番外編を挟みながらSeason10までが放送されている本作。
大晦日スペシャルは、2024年で8年連続放送を達成しています。
原作:久住昌之
作画:谷口ジロー
劇映画監督:松重豊
脚本:松重豊・田口佳宏
劇場公開:2025年1月
『孤独のグルメ』あらすじ感想
輸入雑貨の貿易商を営む井之頭五郎(演:松重豊)。
彼は営業のため出向いた先で、一人食事をすることに至高の喜びを感じていました。
そんな五郎の立ち寄った食事処での食べっぷりが描かれてきたグルメドキュメンタリードラマが
劇映画ではかつての恋人の父、松尾一郎(演:塩見三省)と
娘の松尾千秋(演:杏)からの依頼を受けて、フランスへ。
そこで五郎の受けた依頼は、一郎が幼少期に飲んだスープの味を再現してほしいというものでした。
彼は早速食材探しの旅に出るものの、手がかりの少なさに困難を極めていきます。
こうして東京からフランス、長崎県西部に位置する五島列島、韓国と飛び回るうち
五郎は出会う人によって不思議な糸を手繰り寄せていくのでした。
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映画館での公開が終わってしまったことにモジモジしてますが、ドラマ観たてでのメモです。
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ドラマは1話ごとに五郎のお仕事の様子や
色々な食事処が紹介されていく約30分完結のストーリーになっています。
なのでどこから観ても楽しめる作品に。
それが劇映画では1時間50分の長編になっていて
出会った人たちと一つのミッションを解決するために、食を通じて力を合わせていく五郎がいました。
番外編でも長くて1時間ちょっと。
そんな五郎が2時間近く画面に映り続け、貿易商の仕事外じゃあと言いたくなる
まるでサバイバルな命懸けのミッションに挑んでいきます。
その旅の様子がアートワークでも表現されているのですが、そこにある本編ドラマとのギャップ。
ドラマの淡々とした、ひとりの静かな空気に
映画の非日常なミッションが合わさって生まれる面白さを感じてました。
ドラマ開始の頃から観ていたファンの方にとっては
10年以上が経った今でも、まだ新しい五郎の一面が見られるのかという驚きがあったはず。
自分は映画からだったので後になって映画は
それこそ孤独が孤高に感じられるくらいのスーパー特別編なんだと思いました。
作者の久住先生もおっしゃっていましたが
連載が始まった30年前に映画化する未来の話が出たとしても、誰がそんな夢みたいな話を信じられたかと。
また松重さんにとっては初の監督作品であり
10年続いたドラマの今後を左右する重要な映画とのことで
これからもドラマの歴史を更新していってほしいと思わずにはいられない作品です。
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そして映画の後にドラマの1話目を観て感じたことは、作品への愛でした。
ファンの方なら映画を観た瞬間にアッ!となる瞬間が紛れています。
自分は映画とドラマの両方を見てアアッ!と気付きました。
高齢の一郎が、幼少期に飲んだスープをもう一度飲みたいと話しているように
子供の頃に知ったものを、今になって味わいたくなっていることもリンクして
原点への回帰となっている、ファンの方が1話からまた観たくなる劇映画になっています。
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他にも映画で描かれているスタッフの方の影の努力。
これまでにたくさん紹介されてきた食事処の数ですが
その数は240店舗を超えているとのこと。
その一店一店に撮影の許可をとる大変さ。
まずはおいしいお店探しから始まって、お客さんとして何度か通ってから撮影の相談に移っていくのだそう。
それでもスムーズに進展する時もあれば、そうでない場合もあるんじゃと。
これまでのスタッフさんの苦労が、劇中で細やかに再現されています。
そうした背景を知ってドラマを観ることで
1話ごとにおいしいお店が届けられるまでの画面の外までも少し感じられるエピソードに。
『孤独のグルメ』の節目を迎えるまでに、積み上げられてきた苦労の一部を作品を通して知るという
おいしそおおおな裏側で、ドラマへの思いがズンズン大きくなってってました。
お店へのリスペクトぎっしりなドラマの魅力
一期一会の出会いを重視して、携帯で周辺のお店を調べることなく直感でお店を選ぶ五郎。
そうして入ったお店の料理を味わい尽くしていく彼のスタイルは
ドラマが進んでいくごとに、ゆっくり少しずつ変わっていって見えました。
それは彼の胃袋の大きさと、料理との向き合い方。
食べる量は次第に増えていき
目の前の料理VS井之頭五郎のまるでバトルのようにジワジワと変化していきます。
側から見れば黙々と食べてるようにしか見えないのですが
心の奥では火を吹くようになっていく五郎。
そんな彼の食べっぷりや、心の中で呟かれる
熱いけど淡々としたひとりごとに腹減りスイッチが押されていくドラマです。
そして料理と一緒に映る1品ごとのキャッチフレーズも毎度読むのが好きでした。
どこからこういう言葉が出てくるんだろうと。
至る所にお店や料理へのリスペクトを感じながら観てました。
孤独のことで少し思ったメモ
たくさんの人に囲まれていても孤独を感じていたり
周りに人がいなくても孤独を感じていない人もいたり色々な人がいて。
自分は友達が多いわけでもなく、側から見ると孤独な人に見えるかもしれません。
けどだからこそできることがあったり
それも極めればある境地へとって、五郎を見てると思います。
人それぞれ環境も抱えているものも違うので一概には言えないけど
少し残しておきたいなと思ったことでした。
『孤独のグルメ』コミックス
ドラマ『孤独のグルメ』配信一覧

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