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漫画アニメ『陸奥圓明流外伝 修羅の刻』『修羅の門』『第弍門』あらすじ感想

マンガ・アニメ感想

 
『陸奥圓明流外伝 修羅の刻』の世界に行ってきました。

作者:川原 正敏

『月刊少年マガジン』にて1989年から連載中の歴史格闘漫画。

武器を使わない無手の武術、陸奥圓明流(むつえんめいりゅう)を極める青年

陸奥九十九(むつ つくも)の物語『修羅の門』から生まれた外伝です。
 
シリーズは『修羅の刻』の他に『修羅の門 第弐門』

『修羅の門異伝 ふでかげ』『陸奥圓明流異界伝 修羅の紋 ムツさんはチョー強い?!』と展開。

『修羅の刻』は本編と並行して、章ごとに間隔を空けながら掲載されてきた作品です。

そして2025年からは新章「安倍晴明編」の連載が開始しています。

シリーズ一覧

『修羅の門』の連載期間
1987〜1996年 全31巻

 

『修羅の刻』
1989年〜 既刊22巻

 

『修羅の門 第弐門』
2010〜2015年 全18巻
本編の続編にあたります。

 

『修羅の門異伝 ふでかげ』
2010〜2014年 全8巻

『修羅の門』の異伝。
本編と繋がりのある世界線で描かれているサッカー漫画です。

 

『陸奥圓明流異界伝 修羅の紋 ムツさんはチョー強い?!』
2020年〜 既刊13巻

「本気の悪ふざけ」をコンセプトにした異世界転生モノ。
異世界に転生して記憶喪失になったムツさんが、その強さで次々と敵を倒していきます。

・・・

『修羅の門』『修羅の刻』『修羅の門 第弍門』は密接に関係。

外伝の『修羅の刻』から入った人ですが

独立したストーリーが続いているので、それでもスッと入りやすい作品でした。

 

『陸奥圓明流外伝 修羅の刻』あらすじ感想

 
本編の主人公、睦奥九十九の先祖たちが

歴史に名を残した偉人たちと死闘を繰り広げ、時代を大きく動かしていきます。

千年不敗の武術、陸奥圓明流。

歴史の裏で圧倒的な力を誇りながらも、表に名が残ることはない陸奥一族の生きた証が描かれていました。

・・・

現代でも人気の偉人が続々と登場。

宮本武蔵から始まり、坂本龍馬、新撰組など時代ごとの最強の男たちと

一子相伝の陸奥圓明流を受け継いだ陸奥の刻が交わっていきます。

ある時は陸奥の力を貸して共に戦い、またある時には全身全霊をかけてぶつかり合う。

並外れた力をもつ男たちの戦いに熱くなりながら

独自の要素も含まれながら史実を基に描かれたストーリーに

陸奥が溶け込んでいく面白さと。

外伝から読み始めたこととか、そんなの気にならないくらい夢中になれる作品でした。

・・・

また彼らの間で生まれた絆には、いろんな感情を味わわされることになります。

中でも絆がありながら戦い合う男たちの姿。

戦うことでしか交わせない彼らの思いに触れた時には心痺れたり

どうしてって止めたくなるような場面もあったりと。

野暮ですね。

男女で感じるものが違いそうなストーリーなど、様々な戦いが描かれています。

・・・

そうして移り変わっていく時代の中では、戦いのあり方も変化していくのですが

その影響を受けるのは陸奥も例外じゃありません。

強さだけを追い求めてきた千年不敗の陸奥一族。

戦場でこそ真の生きる歓びを見出せる彼らの最大の敵は何なんだろうと…。

22巻まで読んで思ったのは、時代の変化でした。

・・・

続くストーリーの数々。

10章以上あるので読み応えたっぷりでした。

どの章も歴史上の偉人と陸奥の刻が交わり戦っていくものですが

偉人ごとにお話のベースが違ったり、陸奥の継承者にもいろんな個性があるので

関わり方にも変化が生まれて、毎度新しい気持ちで読み進んでいけます。

・・・

自分の一番好きな好きなストーリーは「源義経編」です。

『修羅の刻』の中でもっとも長いお話。

そしてそこから後に続く「織田信長編」で、またきてました。

陸奥という大きな一本の川だったものが、二手に分かれる分岐点にもなっている「織田信長編」。

独立したストーリーが並んではいますが、陸奥が継承されていくことで

そこに大きな繋がりができていました。
 
次の陸奥を受け継ぐのがどんな人なのか。

もし生まれたのが女の子だった場合には、他にも珍しいケースだった場合にはと

様々な人たちによって陸奥が継承されていきます。
 
間隔が空きつつ連載開始から35年以上経った今でも、新しい章がスタートしている『修羅の刻』。

長い間支持される作品には、やっぱりそれだけの心動かされるものがあって

「安倍晴明編」がどんな展開を見せていくのか、今からワクワクしてます。

『修羅の門』『修羅の門 第弍門』あらすじ感想

そしてそして『修羅の門』と続編の『修羅の門 第弍門』を読んできました。

本編で『修羅の刻』のことが不意に繋がった時の感動だったり

あの時の!って反応できる面白さは全編読んだ人だけが味わえるものだと

そういう時が度々やってきます。

・・・

国際実践空手道協会「神武館」へ乗り込んできた陸奥一族の末裔、陸奥九十九。

祖父に「神武館をぶったおしてこい」と言われ、その標的になったのが神武館の本部にある道場でした。

九十九は陸奥圓明流の使い手として

立ちはだかる敵に挑み陸奥圓明流が最強の武術であることを証明する為、格闘技界に君臨します。

・・・

自分は『修羅の刻』から読んだので、初っ端から少しきてしまってました。

九十九の代にくるまでの一族の戦い。

時系列順に陸奥の歴史を見たい人には『修羅の刻』から読んでいくのも

一つの楽しみ方としてアリだと思います。

『修羅の門』を読みながら『修羅の刻』に戻って

また『修羅の門』にって行き来したくなるストーリーが待っていて

今だからできる読み方がありました。

・・・

『修羅の門』『修羅の刻』『修羅の門 第弍門』のうち

どれが一番好き?って言われたら、やっぱり『修羅の刻』です。

偉人×陸奥の生きるか死ぬかの戦いが熱かった。

過去の彼らが繋げていった刻のストーリーが、胸にきてた分

九十九にとっては自分の一族のことでも陸奥を背負う覚悟と

遠い先祖へ抱く気持ちは別物なのかもしれないと、そこに温度の違いを感じた時がありました。
 
けどそれは自分が先祖のことをよく知らないのと同じなのかもしれないと。

九十九は先祖の一人ひとりを知らなくても

陸奥圓明流を受け継いで戦わずとも生きていける現代で血を流して戦い続けていました。

そして格闘技を通して、世界に陸奥の名を広めていきます。

自分は血を流して命懸けで戦うこともなければ、色々起きている世界の隅で淡々と生きている人だけど

生まれる前の昔の話を少し知りたいなと思うきっかけになった作品です。

 

『修羅の刻』『修羅の門』『第弍門』コミックス一覧

 


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