『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』5巻 活人剣と殺人剣【漫画アニメ・あらすじ感想】
こんにちはの東です。
今回は『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』5巻について書いていきます。
作者は和月伸宏(わつき のぶひろ)さん。
1994年から1999年の間に
週刊少年ジャンプにて連載された作品です。
明神弥彦(みょうじん やひこ)の
出番が来ていました。
彼の闘い、そしてライバルの登場です。
弥彦と歳の近い少年少女に
また新しい風が流れてきていました。
ネタバレがあるので
それでも良い人だけ進んで下さい。
あらすじ
明治11年の東京下町でのこと。
「人斬り抜刀斎」と
恐れられてきた男は
緋村剣心(ひむら けんしん)と名を変え、流浪の旅をしていました。
人斬りの過去をもつものの
今では、人を殺さないという
「不殺(ころさず)の誓い」を立てた剣心。
ですが神谷薫(かみや かおる)との
出会いから始まり
大きな戦いに巻き込まれていくこととなるのでした。
登場人物
■緋村剣心(ひむら けんしん)
声:涼風真世、幼少期:鈴木真仁/斉藤壮馬/緒方恵美
演:佐藤健、幼少期:福崎那由他/早霧せいな/永久輝せあ/早霧せいな/小池徹平
「人斬り抜刀斎」と恐れられていた剣心。
今では、刃が自分に向いている
逆刃刀(さかばとう)を手にした流浪人となっていました。
「剣心の瞳は本当に奥が深い」と。
剣心たちの訪れた
道場の師範が言っていた言葉です。
目を合わせるだけで
勝負が決まってしまう剣心の瞳。
実際、そういう瞳の人がいたら
どんな感じがするんだろうって思う場面がありました。
■神谷薫(かみや かおる)
声:藤谷美紀/高橋李依/桜井智
演:武井咲/咲妃みゆ/彩みちる/上白石萌歌/井頭愛海
神谷活心流道場の師範代。
いつの間にか剣術小町と
評判になっていた薫。
彼女が他の道場に出向いて
稽古をつけることで
その道場の門下生が増えるという。
道場同士で助け合いながら
それぞれの流派を守っていたのでした。
■明神弥彦(みょうじん やひこ)
声:冨永みーな/小市眞琴/高山みなみ
演:田中偉登/大八木凱斗/大西利空/彩みちる/希良々うみ/加藤憲史郎/大河原爽介/川口調
神谷道場の一番門下生である少年。
弥彦大活躍の巻。
剣心たちとの時間の全部が弥彦の中に。
それが未来でどう花開くのか。
弥彦と同年代の子たちの
登場が続いたからか
余計にそう思いました。
■相楽左之助(さがら さのすけ)
声:上田祐司、幼少期:渕崎ゆり子/八代拓/関智一/結城比呂
演:青木崇高/鳳翔大/真地佑果/植原卓也/岐洲匠
剣心に敗れた後、仲間になった左之助。
元赤報隊であり
喧嘩屋 斬左(ざんざ)の異名をもつ人物です。
次の巻で、左之助の
番外編が待っている分、今回は控えめに。
敵だからといって
頭ごなしに否定しないところが
ちょっと意外でした。
感想
弥彦の戦い(アニメ14話)
アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』公式サイトより出典
一人でコソコソしている
明神弥彦(みょうじん やひこ)。
お兄さんお姉さんたちに
見守られながら、彼が主役の回です。
弥彦は1人で
何をしようとしているんだと。
そう気になって仕方のない
緋村剣心(ひむら けんしん)たちでした。
そして彼らの周りに
これまでいなかった
弥彦と歳の近い少女、三条燕(さんじょう つばめ)。
彼女とのエピソードが
番外編として3話に渡って描かれています。
燕は相楽左之助
(さがら さのすけ)が
常連の牛鍋屋「赤べこ」で
働いてるため、既に弥彦のことを
「弥彦ちゃん」と呼ぶような間柄でした。
彼はそれがイヤみたいだけど。笑
そして、そんな彼らに事件が。
けどこれは自分たちの問題だと
剣心たちに戦ってもらうのではなく
弥彦は1人で戦うことを選ぶのでした。
原因は燕の家が300年もの間仕えていた
元旗本である長岡家の息子
長岡幹雄(ながおか みきお)にあり。
今はもうその主従関係は無いものの
主家(しゅか)に尽くすことを
教え込まれていた彼女には
そのしきたりが未だに染み付いていたのです。
そんな彼女の性格を
よく知る幹雄に、いいように
使われそうになっていたところでした。
弥彦は、それを見過ごすわけにはいかないと。
本当なら彼が1人でコソコソ
していた目的は、燕と関係のないことだったはず。
それでも彼は自分から首をつっこみ
巻き込まれたわけじゃないと言いながら
彼女を幹雄から守ろうと。
そのために剣心から
複数人の相手と戦う方法を
教えてもらおうとするのでした。
燕の知らないところで
弥彦は如何にして一対一に
持ち込んでいくかを学んでいきます。
また神谷活心流が
どんなものであるのかを、今一度弥彦に教える剣心。
「人の為に振る剣であり、人を守る剣にござる。」と。
そして「一本の剣に自分と
守ろうとする者の二つの命運をかける」
それが剣心からの言葉でした。
守る者がいてこそ振るえる剣が、活人剣なのです。
守るものがあることは、時に足枷となります。
けどその為にだけ振ることの
許されている剣があるのだと。
活人剣を使う人が増えたら
どんな波紋が広がるんだろって思いました。
活人剣の使い手として
幹雄らに挑む弥彦と、彼を見守る剣心たち。
弥彦、愛されてるんだなぁって。
気になるけど見守るというのを
3話分ずっとやっていた剣心
神谷薫(かみや かおる)
左之助たちの気持ちもムズムズ。笑
弥彦はかっこいい剣客になるんだろうなと思う番外編でした。
石動雷十太による殺人剣の野望(アニメ15・16話)
アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』公式サイトより出典
ここからは本編が進んでいきます。
弥彦の波がきてる。
燕に続いて、彼と歳の近い少年
塚山由太郎(つかやま ゆたろう)の登場です。
弥彦は剣心を慕い
由太郎には師匠がいました。
その人物の名前は石動雷十太(いするぎ らいじゅうた)。
弥彦、由太郎がそれぞれ
尊敬する人同士の勝負と思いきや
物語はあらぬ方へと進んでいくことになります。
雷十太は、自分にとって
いろんな意味で
大きな雷を落としていった人でした。
隠密、御庭番衆の御頭
四乃森蒼紫(しのもり あおし)の
話から、まだあんまり
時間が経っていない分、余計にそう感じます。
屈強な体躯や、道場の師範を
易々と倒してしまえる剣術を
会得したとしても、それを使う人がどうであるか。
秘剣(その流派に伝わる
秘密の太刀筋)に
見合う人物であるのかが
問われている物語でした。
5巻、6巻で話が
半分ずつになっていて
前半後半とで、雷十太の変化が面白かったです。
そんな師弟と剣心たちが
どうして出会ったのか。
そこには雷十太の野望が絡んでいました。
雷十太と、彼の後ろに
いつもついている由太郎。
2人は町の剣術道場を1軒ずつ廻っていました。
目的は雷十太の考える日本剣術の再興です。
けど彼のしていることは
全国の道場へ行き、現存する流派のすべてを根絶やしに。
彼ににとって
竹刀(しない)を使うことは
日本剣術の弱体化の原因なのだと。
そこで竹刀剣術を潰し
自分の流派を唯一の
正統な日本剣術にしようと画策していたのでした。
そうして道場の師範を
倒して廻っていた時に
訪れた道場で鉢合わせたのが剣心たちだったのです。
雷十太の計画を聞いた時
「何てコトを」と
息を呑む薫でしたが
左之助は「確かに
何てコトだが、一理はある…」と考えていました。
「強さの純度を保つことは
出来るかもしれねェ…」と
納得できる部分もなくはなかったのです。
「貴様は日本剣術が
このまま滅んでもなんとも思わぬのか」
雷十太は剣心に問いかけていました。
わからなくはない部分もある、けどってなってました。
剣術の未来を思うのは
剣心たちや、他の道場の師範も同じです。
明治維新と文明開花で
一気に廃れてしまったと。
それから息を
吹き返したことはあっても
確実に消滅へ向かっていると
剣心は道場の師範から聞いていました。
剣心にだって剣術の未来を
憂う気持ちはあります。
また彼は、剣で人を殺すことは
剣術の本質であることも否定はしません。
ですが道場に伝わる活人剣、
人を活かす剣を潰し
雷十太のいう古流剣術、
殺人剣が広まった日本を見るのはごめんだと。
雷十太と剣心の考えが
一致することはありませんでした。
戦いと共にあるのが剣術です。
平和な世になれば
求められることは減っていきます。
けどそこで活人剣を潰し
殺人剣だけを広めれば
剣術と共に日本の未来はどうなっていくのか。
また剣客たちの未来への思いから
生まれた話の中で
弥彦をはじめ
神谷活心流にとって
未来への良い出会いも訪れたストーリーでした。
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