アニメ映画『魔法少女まどか☆マギカ』少女たちに課せられた運命【あらすじ感想】
アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』を観てきました。
思っていた魔法少女のイメージとの違い。
学園生活を楽しみながら変身して戦うストーリーなのかなと思っていたら
ふんわりかわいいイラストからは想像のつかない運命を辿る少女たちの物語でした。
原作：Magica Quartet
監督：新房 昭之
2011年放送のアニメから始まり、その後に『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』の3部作として、総編集2部[前編]始まりの物語・[後編]永遠の物語（2012年）と[新編]叛逆の物語（2013年）が公開。
また2025年の冬には最新作『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉』の公開が予定されています。
アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』あらすじ感想
市立見滝原中学2年の鹿目まどか（声：悠木碧）。
ある日まどかは、夢に出てきた少女と現実で出会う不思議な場面に遭遇します。
彼女の名前は暁美ほむら（声：斎藤千和）。
まどかのクラスに転校生として現れたほむらでしたが、初対面なはずなのに彼女はまどかのことをすでに知っているような口振りです。
謎めいたほむらが転校してきたことでまどかの平穏な日常は一変し、魔法の存在する世界へと巻き込まれていくことに。
奇跡の力を得た代わりに少女たちの背負わされた過酷な運命が描かれていました。
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「ボクと契約して、魔法少女になってよ！」
作品に登場する白い生き物、キュゥべえ（声：加藤英美里）が口にするセリフです。
キュゥべえの目的は魔法少女を増やすことであり、事あるごとに少女たちに声をかけていきます。
そうしてキュゥべえと契約を交わした少女はどんな願いでも一つ叶えることが可能に。
その代わり彼女たちは魔法少女となり、魔女と戦う使命を全うする。
これがキュウベえとの契約です。
なんでも叶えられる奇跡。
けれどそこには巧妙な罠が仕掛けられていたのでした。
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そして他の少女とは違う関心をまどかに寄せるキュウベえ。
彼女はとてつもない力を秘めているとキュウベえは言います。
ですがそんなキュウベえを、まどかから必死に遠ざけようとしていた魔法少女の姿がありました。
それがほむらです。
なので、まどかは魔法少女にならずに魔法の世界との間を行き来することになります。
周りに魔法少女が増え、彼女たちが命懸けで戦う中
まどかだけは魔法少女にはならず傍観者であり、ひとり迷い悩み続けていました。
まどかを魔法少女にさせたくないほむらと、自分には何の取り柄もないから誰かの役に立ちたいと思うまどか。
そんな彼女の思いに拍車をかけるようにして、魔法少女たちの辿る道が明らかになっていきます。
叶った願い、叶わなかった願いに、その代償が巴マミ（声：水橋かおり）、美樹さやか（声：喜多村英梨）、佐倉杏子（声：野中藍）たち魔法少女の悲しすぎるエピソードで描かれていました。
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作中にはドイツの詩人、劇作家であるヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの戯曲『ファウスト』の一部が登場します。
他にも「ワルプルギスの夜」や、まどマギのキャラが『ファウスト』の登場人物を彷彿とさせるものであることなど、ファンの間で様々な噂が広まっていました。
ですが『ファウスト』が、まどマギの物語のベースになっているわけではないとのこと。
『ファウスト』の理解を深めることが、まどマギの理解に繋がるのは違うようですが一応のペタリ。
ゲーテ『ファウスト』神と悪魔の賭けに選ばれたファウスト【あらすじ感想】
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また個人的な話になるけれど、ニーチェの言葉が出てきたことに反応してしまい。
ニーチェの「永劫回帰」の思想を当てはめてました。
「永劫回帰」などの説明は下の記事にあります↓
【映画『恋はデジャ・ブ』あらすじ感想の記事】
人生は同じことを繰り返しているという考えです。
ほむらはまどかを救うために何度もループし続けていた人でした。
彼女だけがまどかたちとの出会いからの数ヶ月を繰り返し、まどかを救えなければまたやり直す。
その願いを叶えるために、一人戦い続ける無限地獄のような中にいたほむら。
延々と同じことを繰り返すほむらの世界で、その原因からくる結果の法則そのものを変えてしまったのがまどか。
彼女は「永劫回帰」でいう超人に当てはまる少女でした。
いつもどこか自信なさげに見えていたまどかですが、キュウベえの感じていた秘めたものは当たっており
まどかの強さは世界そのものを変えるほどのものなのでした。
『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』あらすじ感想
少女たち一人一人のストーリーの背景、キュウベえの存在、そして彼女たちを取り巻く宇宙規模の話と広がっていき
『叛逆の物語』は、アニメのその先へ。
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鹿目まどか、美樹さやか、巴マミ、佐倉杏子は見滝原中学に通う魔法少女でした。
彼女たちの使命は、人の悪夢が具現化したナイトメアを倒すこと。
普段は学校に通いながら夜には魔法を使って戦う日々ですが、そこに新たな仲間が加わります。
今度は三つ編みにメガネをかけた姿の暁月ほむらでした。
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またほむらが転校してくるところから始まる劇場版。
すぐにまどかたちと親しくなったほむらですが、ある頃から彼女はこの毎日に違和感を感じるようになっていきます。
何かがおかしいと、杏子に詰め寄るほむら。
やがて彼女の違和感は確信へと変わっていき、この世界からの目醒めの時が近づいていました。
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アニメから映画になっても続くこのパターン。
『叛逆の物語』は散々苦しみ続けたほむらのストーリーです。
秩序をとるか欲望をとるのか。
人類に対する広く全体に向けられた愛と、どこまでも一人に向けられる究極的な愛。
一点に注ぎ込まれるとてつもない愛は、やがて宇宙の秩序を崩壊させていきます。
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自分の愛のためなら、愛する人がつくった世界を壊すことも厭わない。
誰よりも熱く、けど誰よりも深い闇の中にいるというほむらの愛によって体現された「人間の感情の極み」。
彼女はあらゆるものを超越し、覆すほどの力をもったものへと変貌を遂げていきます。
どこまでいっても闇が続くその愛が、どんな結末を迎えるのか。
ここより進んだ少女たちを見なくちゃと思う物語でした。
『魔法少女まどか☆マギカ』公式サイトリンク一覧
■アニメ
TVアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」公式サイト
「魔法少女まどか☆マギカ」公式ポータルサイト
■映画
「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編] 始まりの物語 [後編] 永遠の物語
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉