【ネタバレ注意・あらすじ感想】映画『ミッドサマー』花に惑わされちゃいけないグロさ。
こんにちはの東です。
たまにはいつもと違う雰囲気の作品も。
と言うことで今回は
映画『ミッドサマー』について書いていきます。
アリ・アスター監督による
2019年に公開された作品です。
製作会社にA24が。
前に書いた『ライトハウス』も同じA24による映画でした。
ブログはこちらに↓
【映画『ライトハウス』あらすじ感想】の記事
だいぶグロかった。
頭が潰れたりするシーンが
モザイクなしの明るい場所で
普通に映し出されています。
そういうのが苦手な人には
オススメできないくらいにモロでした。
ネタバレがあるので
それでもいい人だけ進んでください。
あらすじ
家族を失ったばかりの主人公
ダニーに、彼氏の友人らが出かける
スウェーデン旅行の話がやってきます。
1人が不安な彼女は、彼らと一緒に
ホルガ村の祝祭へ参加することに。
そこで彼女が村に染まっていく様子が
描かれていました。
登場人物
■ダニー・アーダー
演:フローレンス・ピュー
吹替:井上麻里奈
3人の家族を亡くしたばかりの女子大生。
依存体質らしく
それを重荷に感じている彼氏とは
破局寸前。
そんな時に聞いたのが
ホルガの話でした。
■クリスチャン・ヒューズ
演:ジャック・レイナー
吹替:前野智昭
キリスト教に関連する名前のクリスチャン。
彼は家族を失ったダニーのことを
どこまで本気で考えていたのか。
前半に目立つ彼や彼の友人が
やらかしてしまった分が
後半に返っていっていました。
■ペレ
演:ヴィルヘルム・ブロングレン
吹替:落合福嗣
ホルガが故郷のペレ。
彼も両親を失い
それを話に出して
ダニーに寄り添おうとした人物。
彼の誘いに乗らなければ…
って思ってしまう。
■ダン
演:ビョルン・アンドレセン
まさかの彼が、村の長老になって登場。
スウェーデンの俳優です。
キレイすぎる容姿に
「世界で一番美しい少年」と言われていました。
そんな彼が、ひどい姿に…。
感想
村の夏至祭に参加してしまったダニーたち
どうなるか分からない怖さ
グロさ、ヴォエってくるような
描写のダメージが大きかった。
90年に1度の祝祭の日に
何も知らず、ホルガ村に来てしまった
主人公のダニーたち。
大学生の彼らが、村の儀式を知らず
巻き込まれてしまうストーリーです。
ダニーは村に来る前
妹の心中で、家族全員を亡くしていました。
妹の影響か
ダニーもだいぶ不安定に。
そして依存体質の彼女は
彼氏とも上手くいっていませんでした。
彼の名前はクリスチャン。
けど彼も、別れを切り出せずズルズルと。
そんな彼らをスウェーデンにある
ホルガ村に招待したのが、友人のペレでした。
そこで行われる儀式の
詳しいことは伏せて
お祭りとだけ伝えて
友人を招くことに成功したのです。
ダニーは本当なら
招待されてはいませんでした。
けど1人で残るのがいやで
ついて行ったと。
そして村に入ってしまった
友人たちは、残酷な未来を迎えることに。
グロすぎてました。
北欧神話とキリスト教が描かれている作品
詳しい解説は公式でされていたので
気になる人は下から、見てみてください。
【ミッドサマー 公式解説】
A24の作品で
『ライトハウス』もだったけど
神話がベースにありました。
北欧神話が浸透する村に
キリスト教の浮かぶ彼らが
入っていくことで
どういうことが起こるか。
9人の生贄が
その結果を物語っていました。
そして北欧神話で言われる
9つの世界と、それを支える
世界樹ユグドラシルの話も散りばめられていると。
そのユグドラシルの位置に
ついたのがダニーでした。
ユグドラシルは世界そのもの。
その中に9つの世界が存在すると言われ
大量の花に包まれてたのが
世界樹の姿を象徴しているようでした。
奥地にひっそりある村と
9つの世界を宿す世界樹ユグドラシルの
関係が面白かったです。
小さな村が、大きな世界になっていました。
車を走らせて、村に向かっていく途中
カメラがひっくり返った状態で
映像を映しているシーンがあります。
くるっと反転する感じでした。
小さな村と大きな世界の反転。
北欧神話とキリスト教。
他にも村では、男性よりも
女性の方が優位になっている。
更には、午後9時でも青空。
太陽が沈んでも暗くならない日が続いていたりと。
暗いシーンの方が少ない
ホラーが描かれていました。
こうした色々なものが
ひっくり返っている感じが
面白い作品でした。
度々登場するドラッグ
映画の中で度々登場するドラッグ。
ダニーもクリスチャンたちも
最後の方には、まともな
判断ができる状況じゃなくなってた。
クリスチャンたちは
もともとドラッグを所持していました。
普段から吸っていたのです。
けどそれだけじゃなくて
この村では自然由来の
ドラッグが食事に紛れていたのでした。
画面がユラユラしていたのは
彼女たちの見ている景色と
同じものが映されていたということ。
最後のほうは
ダニーの周りにある
いろんなものがウワンウワンしてた。
花も呼吸して、肉も動いて
そんな状態にまでなっていたダニー。
クリスチャンもドラッグで
おかしくなっている時に
村人が、村の少女を差し出すっていう。
そして儀式として、行為をしている
最中に、ダニーがそれを目撃。
全部仕組まれていたのかって思った。
そうしてクリスチャンを生贄に。
彼女は、この村で共同体の
1つになって生きていく未来を迎えます。
ダニーは最後、笑顔を浮かべていたけど
彼女はこれからも
村人たちとドラッグを摂取して
そのまま、その小さな村を
世界と思って生きていくんだろうと。
彼女が村に染まっていく
様子が描かれていました。
村の共同体に溶けたダニー
この村のメイクイーン
(5月の女王)に
選ばれたダニーが、気の毒に感じてました。
けど本人は、抑圧していた
自分からの解放を喜んでて。
しかも彼女が選ばれていなかったら
死んでいたかもしれないと思うと
なんとも言えず。
最後には、村の人になっていたダニー。
個人ではなくて
全てを共有する新しい家族が
できることになります。
村人たちは共同体って言ってた。
父母妹を失った孤独感を
埋めるようにして
彼女はそこで初めて
心から喜んでいたように見えた。
クリスチャンには、依存しすぎて
うんざりされていたダニー。
彼のつるんでいる友人の
グループにも、馴染めずにいました。
けど、そのグループの男子は
ほとんどが生贄に。
クリスチャンは少女と儀式に。
そうして最後に選んだのが
この村の共同体でした。
それ以外にもう選択肢が
無かったんだけど。。。
彼女がマヒしていく
様子を見ているみたいでした。
そしてクリスチャンや
キリスト教に関連した名前をもつ
友人たちは、生贄の9人に混ざって
火で焼かれる結末が待っています。
その後、ダニーが
目を覚ます時が来るのか。
このまま幻覚と一緒に
村の共同体で孤独を忘れて
生きていくのか。
今の社会で起きている
個人と集団のことにも言える
ストーリーでした。
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