のほりひがし。 東の感想ブログ

『ゴールデンカムイ』29巻 杉元・土方・鶴見ら五稜郭にて全員集合【あらすじ感想】

マンガ・アニメ感想

今回は『ゴールデンカムイ』29巻についてです。

作者は野田サトルさん。
2014年から週刊ヤングジャンプにて
連載され2022年4月に完結。

とうとうこの時が。
決戦の地、五稜郭(ごりょうかく)での
戦いが始まります。
眠っていた金塊が
思い描いていたものと
違かった時の、全員のリアクションに
笑ってしまいました。

ネタバレがあるので
それでも良い人だけ進んでください。

あらすじ


ゴールデンカムイ公式サイトより出典

金塊を探す旅に出た
主人公の杉元とアイヌの少女、アシㇼパがいました。

金塊をめぐって、脱獄囚の
体に彫られた
刺青人皮(いれずみにんぴ)の
争奪戦から始まった彼らの旅。

土方一味や鶴見率いる第七師団と
ただ奪い合うだけの時間は終わり
杉元たちは土方と手を組んで
金塊を目指すことになります。

そして全員が金塊の隠し場所を
示す暗号を解き
函館にある五稜郭へと
集まりつつある今
最後の戦いが始まろうとしていました。

 

登場人物

■杉元 佐一(すぎもと さいち)
声:小林親弘


不死身の杉元。
アシㇼパ、白石が
後ろで控えてる中、前線で戦うことに。
二階堂との決着の時が待っていました。

■アシㇼパ
声:白石晴香


アイヌのために自分ができること。
彼女は責任感の強い人だった。
もう子供だとは思えず
土方とも対等な位置にいる
1人の女性に感じています。

■白石 由竹(しらいし よしたけ)
声:伊藤健太郎


金塊がまさかの姿になっていた時の
彼のリアクション。
誰よりも金塊にこだわり
金塊を堂々と愛する男、それが彼だった。笑

■ヴァシリ

彼は金塊よりも
尾形を仕留めることが優先のようで。
尾形のそばで、鼻歌歌ってた。

■土方 歳三(ひじかた としぞう)
声:中田譲治


今回は彼と永倉のターンでした。
彼が五稜郭での戦争を
経験していなかったら
第七師団に抵抗するのは
かなり厳しかったと思う。

■永倉 新八(ながくら しんぱち)
声:菅生隆之/中井和哉

鶴見たちが攻めてきた時
誰よりも最初に動いたのが永倉でした。
おじいちゃんだからって
あまく見ちゃいけない。
それだけの経験や知恵がありました。

■門倉 利運 (かどくら としゆき)

並々ならぬ強運の持ち主。
門倉は、戦いに慣れているわけでもなく。
死んでもおかしくない状況を
何度も潜り抜けてきた人。
何回奇跡が起こっていたんだろう。笑
本人は気づいてないけど
ラッキーマンでした。

■牛山 辰馬(うしやま たつうま)
声:乃村健次

アシㇼパたちと仲がいい牛山。
土方一味との間にいるような気がしています。

■都丹 庵士(とに あんじ)
声:水島裕

脱獄囚である盲目の老人。
けど目が見えないと思えないくらいに
普通に戦いに出ててすごいと思う。

■奥山 夏太郎(おくやま かんたろう)
声 – 羽多野渉

門倉たちと行動していたけど
途中で別れることに。
彼も銃を持っていた様子に
少し心配になってます。

■キラウㇱ
声:前野智昭

門倉やキラウㇱと一緒に
重要な仕事を任されることになった人。

■ソフィア・ゴールデンハンド
声:斉藤貴美子、湯屋敦子

ウイルク・キロランケの同志であり
反体制ゲリラ組織の指導者。
彼女がいなかったら
第七師団と戦うのは無理だった。

■鶴見 篤四郎(つるみ とくしろう)

彼の持つ情報の多さ。
そこから得たものを頼りに
戦争経験のある土方陣営に
攻め入っていく様子はすごかった。
兵の士気を高めるのが
上手すぎてる。

■月島 基(つきしま はじめ)
声:竹本英史


先頭に立つ鶴見の
後ろにいたのが月島。
彼と戦ってほしくなさすぎてる。
だって強いんだもんと。笑

■鯉登 音之進(こいと おとのしん)
声:小西克幸


鶴見側の前線に立ちながらも
サポートを受けつつ
なんとか戦う鯉登。
彼のそばには誰かいないと
すぐに死んじゃうのではと思った。
これ以上死ぬ人出てほしくなくて
ヒヤヒヤしてる。

■二階堂浩平(にかいどう こうへい)

まじか、戦場でも
ちくび頭につけてるのかってなってた。笑
二階堂の戦場での装備について
誰も何も言わない不思議さ。

■鯉登 平二(こいと へいじ)
声:大川透

海軍少将であり、鯉登音之進の父。
口癖は「もすッ」
モスパパもっす!!!
敵対しているのか悲しいけど
駆逐艦の威力も含めて
とってももっすッッ!!!

 

感想

姿を変えていたゴールデンカムイ


ゴールデンカムイ公式サイト | 壁紙ダウンロードより出典

函館の五稜郭(ごりょうかく)
ほぼ全員が集合し、決戦が始まります。
金塊の隠し場所が見つかるだけでなく
アイヌと関わりのあった
土方 歳三(ひじかた としぞう)
過去が明らかになってきていました。

 

自分の思ったことを挟む
スペースがないくらいに話が展開してた。

今までずっと探し求めていた金塊。
それが北海道の広大な土地に
変わっていたと知った時の、みんなのテンション。笑

五稜郭で金塊を探していた
彼らが見つけたのは、土地の権利書だったのです。

アシㇼパだけが、上を向いて
清々しい表情をしていたのに
笑ってしまってた。笑
周りで崩れ落ちていく
杉元 佐一(すぎもと さいち)たち。
金の亡者白石 由竹
(しらいし よしたけ)

特にダメージが大きそうだった。
自分もその場にいたら
柔らかめの土を探して
頭突っ込んでたと思う。

アシㇼパの父、ウイルクや
その時、金塊を隠していた
アイヌたちは
戦わずにアイヌを守る方法を
選んでいたのでした。

豊かな自然を守ること。
それがアイヌの文化を
存続させることに繋がると。

アイヌの文化はカムイあってのもの。
カムイとは、動物や植物など
人に恵みを与えてくれるものや
火、水、天気など人の手が及ばないもの

ことを言います。
アイヌの信仰では、この世に
存在するすべてのものに
魂が宿っているとされていました。

そこから、それらのものを
カムイとして敬うようになっていったのです。

 

自分がアイヌのために
やるべきことが掴めてきたアシㇼパ。
少しホッとしたような表情を浮かべてた。

けどウイルクは、ただ自然を
保護しようとしたのではなさそうな。
これを見抜いたのは、土方でした。
ウイルクは、それよりも
資源の開発を望んで
その1つとして、自然保護を実現した
のではと。
土方は、土地の権利書を片手に
そう見ていました。

 

泡を吹くほどに落ち込んでいた白石たち。
けど権利書を見ていた
土方から朗報が入ります。
それは土地の権利を得るために
差し出した金塊の量が
全体の半分だった
こと。

まだ1万貫(4,000億円)と少しは
残っているはず
だと言う土方に
元気を取り戻したみんなだった。笑
今のお金にすると
4,000億円くらい。。。
それでもすごすぎるのに
最初はその倍あったのが、信じられないでいる。

 

復活した彼らが早速
隠し場所を見つけようと
走り出すも、まさかの駆逐艦の
艦砲射撃(かんぽうしゃげき)が開始。

五稜郭の外まで迫っていた
鶴見によるものでした。

鶴見 篤四郎(つるみ とくしろう)
鯉登 音之進(こいと おとのしん)
の父である鯉登 平二
(こいと へいじ)
に連絡し
彼の駆逐艦での全面攻撃を企てていました。

もーーーっすッ!!

 

永倉新八やりまっすぇ。彼が鶴見に仕掛けた種

軍艦が搭載する大砲の威力凄まじき。
モスパパは強かった。。。

鶴見はこの五稜郭での戦いに
艦砲射撃を使った
大々的な攻撃を考えていたよう。
杉元たちは、これに対抗できる
武器を持っていませんでした。

そこで動いたのが
永倉 新八(ながくら しんぱち)です。
攻撃を受けてすぐに
第七師団の陣営に接触を試みるのでした。

それまで一緒に動いていた
門倉 利運 (かどくら としゆき)
キラウㇱ
奥山 夏太郎(おくやま かんたろう)
らは
永倉が何をしようとしているのか、理解できず。
けど彼らにも、別のやるべきことが
ありました。
なのでここで二手に別れることになります。

永倉が希望したのは、鶴見との接触。
白布持って、自分だけ降参するのかと
思ったけど違かった。

 

彼は鶴見を前に
金塊が土地の権利書に
変わっていたことを話し始めます。
そして金塊は無かったと。

彼や門倉たちは
金塊がまだ半分くらい残っている
話しを聞く前に
その場から動いていたから
本当はあったっていうことを
まだ知りません。

その話を持ち出して
土下座をした永倉は
権利書と引き換えに
命の保証してほしいと懇願
します。
降参するとまで言った
永倉だったけど
鶴見にウソは通じず。
その場で殺し合いには
ならなかったものの、2人の間はバチバチだった。

艦砲射撃を封じようとする
目論みはあっさり見破られてしまいます。

けど、永倉が話したことの中には
事実も混ざってました。

どこまでが本当かがわかるのかと
鶴見に残して、彼は兵の攻撃を
かわして退散していきます。

 

武器のない丸腰だったにも関わらず
鶴見を驚かせるほどの
戦いっぷりに、自分もビックリ。
おじいちゃんだと思って
彼や土方をあまく見ちゃいけないなと。

鶴見含め3人の兵から
逃げ切った彼は、また
門倉たちと合流します。

その途中で、尾形 百之助
(おがた ひゃくのすけ)
がいて
いつの間にってなってた。笑
彼はアシㇼパから受けた毒矢で
右目を失っていました。
狙撃手としてだいぶ痛手だけど
彼の招いた結果で。

目の前を全力疾走していく
永倉にビクッとする尾形。
前ならそんな反応をすることは
なかっただろうに。
やっぱり片目の代償が大きいのを感じています。

 

五稜郭に隠されていた残りの金塊

永倉が鶴見の所にいた頃
土方たちは、門倉がもたらした
奇跡のおかげで、金塊のありかに
辿り着くことになります。

心から喜んでいる白石たち。
それは杉元も同じで
にっこりな笑顔を浮かべてた。

けどそばにいたアシㇼパの表情は
彼らとは違くて静かなもので。
そして、彼女以外にももう1人
大喜びしているようには見えない人がいました。
それが土方です。

みんなが大喜びの中
土方の様子に気づいたのはアシㇼパだけ。
2人の間に、何か不穏な空気が
漂って見えてた。

 

土方はというと
金塊を見つけたことで
過去を思い出していたようでした。
若かりし頃、この地で
アイヌに世話になった時のことです。

戦争に負けても生き残った土方は
敗残兵として、追われていました。
その時に、彼は金塊と
関わりのあったアイヌによって
助けられたことがあったのです。

ケガをした彼の手当てや
彼を庇ったことで殺された人まで。
けどその後、彼は結局
監獄へ幽閉されることになります。

けどアイヌの人たちやウイルクには
彼に頼みたいことがありました。
「もし捕まっているのなら
看守にでもなって脱獄させるか?」

と1人のアイヌがサラッと
言った言葉を、聞いていたウイルク。

ここから脱獄の話へと
繋がっていくのが楽しかった。

「土方歳三も…
恩を忘れていなければ
未来のアイヌに報いてくれるだろう」

と金塊を見て言う
ウイルクの言葉が、やけに残っています。

彼は仲間思いの人だけど
どうだろう。
けど土方なら、昔のことも
忘れずに覚えてそうな気がしています。
だからこそ、あの
静かな表情を浮かべていたんだろうと。
アイヌの未来のことも
考えていてほしいと思う東です。

 

杉元、土方一味・ソフィア率いる反体制ゲリラVS鶴見率いる第七師団


ゴールデンカムイ公式サイト | 壁紙ダウンロードより出典

永倉が鶴見に伝えた
権利書の話が
どこまでの効力を発揮するか。
稼げた時間はわずかではあったものの
艦砲射撃による全面的な攻撃は
封じられたようでした。

それでも、ここから大規模な
戦いが繰り広げられていきます。
もう戦争だった。

杉元や土方たちと、そこに加わった
ソフィア・ゴールデンハンド
そして彼女が率いた
100人を超える反体制ゲリラ組織の仲間たちがいました

対する鶴見も
100は超えるであろう
兵を従えていました。

その中にはいつものメンバー
鯉登、月島 基(つきしま はじめ)
二階堂浩平(にかいどう こうへい)
の姿も。

鯉登や月島は
一緒に過ごしていた時間も
ある分、戦ってほしくないと
思ってしまう自分がいた。
それでも止めることはできません。

そして鶴見には、あまたの情報が
土方には、「五稜郭の戦い」とも呼ばれる
箱館戦争の経験がありました。

「戦略の基本は
いかに相手の”選択肢”を奪うかだ」

土方は言います。

 

永倉が権利書の話を出したことで
全面爆撃の選択肢を削られた鶴見。

永倉の話は、鶴見の持っていた
情報とも一致する部分があり
信じざるをえないものでした。

そこで鶴見は五稜郭にある
三箇所の入口を全力疾走する手段を取ることに。

けどそこは細い橋であり
五稜郭の外に、身を隠せるものがありません。

土方はそれを狙い
迎撃の準備をしていました。

前線では杉元や土
牛山 辰馬(うしやま たつうま)
盲目の都丹 庵士(とに あんじ)

そしてソフィアたちの軍勢が
第七師団と戦うことに。

その間、アシㇼパと白石は
離れたところで身を潜めていました。

何がなんでも
権利書、そして金塊を
守らなければなりません。
五稜郭の奥から
戦いの様子を見ていた彼らが
どう動いていくのか。

そして別行動をとっていた
門倉たちの任務が
この戦いに大きな影響を
与えてくれるんじゃないかと
ワクワクするラストでした

 

コミック 29巻


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