『ゴールデンカムイ』26巻 大量の流れるビールと、命を使った一発芸【漫画・あらすじ感想】
今回は『ゴールデンカムイ』26巻についてです。
作者は野田サトルさん。
2014年から週刊ヤングジャンプにて
連載され2022年4月に完結。
まさかの展開でした。
起きた出来事を悲しんでる時間は与えられず。
次から次へと、色々な事件が
サッポロビール工場で起こっていきます。
ネタバレがあるので
それでも良い人だけ進んでください。
もくじ
前巻までのあらすじ
主人公の杉元・アシㇼパ・白石は
金塊を手に入れるべく旅を続けていました。
金塊を表立って探している人たちは
ほぼ全員が揃った状態。
刺青人皮も、殆どが札幌に
集まっていました。
そして杉元と土方たちは
囚人の上エ地により、偶然の再会。
札幌で起きていた
連続殺人事件の犯人を
捕まえるため、手を組むことになるのでした。
アシㇼパはというと
金塊の謎を解く鍵らしき言葉に
確信が持てなくなっていた様子。
土方の持っていた刺青人皮の中には
鶴見が仕掛けを混ぜていたのです。
アシㇼパを悩ませることに
鶴見は見事成功。
答え探しは、一旦保留になり
こうして今は、脱獄囚を追うことに
ほぼ全員の意識が向いていました。
争いの中でこそ、人の心が
むき出しになるのを感じています。
登場人物
■杉元 佐一(すぎもと さいち)
杉元、争奪戦始まってから
何回裏切られてるんだろう。笑
この先で、また裏切られたら
その相手を殺してしまうのではと思いました。
■アシㇼパ
苦しい中耐えて
ようやく辿り着いたゴールに、ステーン!!
アシㇼパの苦難は続きます。
■白石 由竹(しらいし よしたけ)
状況もあるだろうけど
前と顔つきが変わってきている気が。
おふざけタイムの彼が見れるのは
まだ先になりそうです。
■ヴァシリ
彼は言葉での描写もなく
表情も目だけのキャラクター。
見ている人によって
受け取られ方が、変わりそうなのを感じました。
■海賊 房太郎(かいぞく ぼうたろう)
やってくれたなっていう。
今まで彼に対して、好意的に書いてきたけど
その文を読むのが
もう恥かしいというか。
落ち込みました。
■尾形 百之助(おがた ひゃくのすけ)
人気者の尾形。
この巻で、更に彼へ敵意を
向ける人が増えたと思われます。
■鶴見 篤四郎(つるみ とくしろう)
やっと現場に登場です。
鶴見、土方、杉元が揃うと
やっぱり空気が変わります。
■宇佐美 時重(うさみ ときしげ)
鶴見の部下代表。
チーン。。。
■月島 基(つきしま はじめ)
敵を徹底的に仕留めるような怖さがある。
けど味方の人には
心強い存在に感じています。
■鯉登 音之進(こいと おとのしん)
鯉登は素直な人に感じる。
そばに月島がいてくれてよかったと思う東でた。
■菊田 杢太郎 (きくた もくたろう)
疑心暗鬼になりやすくなってる中で
彼を見てると、なんだか落ち着きます。笑
■土方 歳三(ひじかた としぞう)
彼も味方にとっては、本当に心強い存在。
味方と思える状況だと
全部なんとかなりそうな気がしてくる。
■牛山 辰馬(うしやま たつうま)
やらかしたビールの弁償って
したりするのかな。笑
ツボな展開に
テンション上がってしまいました。フォー!
■門倉 利運 (かどくら としゆき)
門倉、武器も持たずに
体張って、めちゃくちゃ頑張ってた。
■キラウㇱ
上の画像、背後の人物。
彼もアイヌです。
同じアイヌのアシㇼパを見て
何か思ったりするんだろうか。
■永倉 新八(ながくら しんぱち)
誰か、永倉を噴火させてほしい。
そう思いながら、いつも見てます。
■夏太郎(かんたろう)
土方のことを慕ってるのが
すごく伝わってきた。
どれだけ写ってるかとか関係なく
みんなそれぞれが
自分の役目を果たそうと頑張っていました。
■有古 力松(ありこ りきまつ)
鶴見も土方も集まってきて
プレッシャーがすごそう。
自分ならドサクサに紛れて
逃げちゃうかもしれない。
■都丹 庵士(とに あんじ)
実は見えてるんです。っていう
展開は待ってないかな。笑
そのくらい彼は普通に
みんなに混ざってて、改めて驚きでした。
■上エ地 圭二(うえじ けいじ)
脱獄囚。
それでいいんですかーっ!って
煙突のてっぺんから叫びたい。
■マイケル・オストログ
杉元を怒らせちゃったんだもの、仕方ない。
彼のやってきたことを知っていると
神の子って言われても、ハンホンヒンでした。
感想
入りに入り乱れ。
文章だと名前を書くだけで
ズラーっと長文になってしまいそうな。笑
そのくらい一人一人に動きがあって
この時を待ってたとばかりに
襲いかかってくる人もいました。
尾形 百之助(おがた ひゃくのすけ)も
杉元 佐一(すぎもと さいち)も大人気です。
門倉 利運 (かどくら としゆき)
キラウㇱ
牛山 辰馬(うしやま たつうま)の
所には、犯人ではなく
宇佐美 時重(うさみ ときしげ)が。
そして土方 歳三(ひじかた としぞう)
永倉 新八(ながくら しんぱち)
夏太郎(かんたろう)のところには
ジャック・ザ・リッパーが姿を現していました。
キラウㇱが咄嗟に
花火を打ち上げてしまったけど
それだとみんなが、宇佐美のところに
集まってしまうわけで。
本当の犯人の居場所を伝えるべく
永倉が、2発目の花火を打ち上げることになります。
その2箇所でない杉元
アシㇼパ
白石 由竹(しらいし よしたけ)のチームと
海賊 房太郎(かいぞく ぼうたろう)
有古 力松(ありこ りきまつ)
都丹 庵士(とに あんじ)のチームからすれば
2発目が打ち上がった理由がわからず混乱状態でした。
そこで都丹は、ふた手に別れて
行動することを提案。
これがいけなかったのか。。。
一方、牛山・門倉・キラウㇱのところは
牛山しか、戦いに慣れておらず。
そこへ駆けつけた
菊田 杢太郎 (きくた もくたろう)
月島 基(つきしま はじめ)
鯉登 音之進(こいと おとのしん)
二階堂浩平(にかいどう こうへい)により
圧倒的不利な状況に。
そんな状況でありながら
対峙しただけでも、宇佐美に
ただならぬものを感じさせた牛山は
やっぱり凄い人なんだなと。
それでも1人で、第七師団4人を
相手にするのは、避けたいところ。
咄嗟の判断で牛山は、胸ぐらを掴み
睨み合っていた宇佐美を
鯉登たちの方へ、投げ飛ばすのでした。
宇佐美ブーメランに
マトリックスをきめる鯉登。
その隙に牛山は、工場の中へ
とっとと退散。逃げるが勝ちだった。
強敵がいなくなり、宇佐美の意識は
他へと向けられます。
そして、逃げ遅れて
まだその場にいた、門倉に標準が。
そこからは、なんでか門倉のことを
しつこく追いかけ回す宇佐美でした。
工場内に溢れ、流れるビール
その頃、土方たちのところでは
ジャック工場の建物内に逃走。
その時、目の上を撃たれて
夏太郎は血を流していました。
戦い慣れしていない彼の
血を見て慌てる様子に
土方は、優しく励ましの声をかけます。
やっぱり仲間には
とても優しい人なんだと思った。
そしてキラウㇱが、誤って打ち上げた
場所には、遅れて杉元たちが到着。
けどそこには、キラウㇱしかおらず
建物内に牛山たちがいると聞き
すぐ後を追うことに。
キラウㇱの話しを、最後まで聞かず
飛び出した杉元たちは
第七師団がいるとは知らずに
走って行ってしまうのでした。
白石だけキラウㇱの話しを
最後までちゃんと聞いていた為
彼は、遅れて後を追うことに。
そのおかげか、彼は杉元のように
大変な思いは、しなくて済むことになります。
ビール樽の保管場所で
なかなか来ない白石を探していた
杉元とアシㇼパ。
そんな彼らに近づく、人影がありました。
白石かと思って、杉本が近づいたら
乳首を頭に装着した二階堂と
鯉登が、絶叫ともに襲撃。笑
後を追うようにして菊田や月島
そして牛山も、その場に到着します。
密集しすぎてた。笑
樽がズラーッと並んでいた為
動ける範囲は、僅かです。
その中で、刀を振り下ろし
近距離で発砲すれば何が起こるか。
周りの樽からは
少しずつ吹き出していたビール。
嫌な予感が。笑
そこで牛山が工場的には
アウトなことを、やらかします。
2段に積まれ、列を作るように
並んでいたビール樽を
端から全力プッシュ。
その上に乗り、杉元を
銃で狙っていた菊田は、スッテン。
足を滑らせてしまいます。
そして、もみくちゃになっていた
杉元・鯉登・月島・二階堂たちは
頭から大量のビールを浴びることに。
アシㇼパは、樽に
よじ登りギリギリセーフだった。
けど大量のビールは、こぼれ続け
杉元たちは、保管場所とは違う所まで
流されてしまいます。
菊田と牛山以外は
ビールに溺れ、全員がぶ飲み。
流れが収まった頃には、もうベロベロでした。
酔っ払った杉元は
酔拳(すいけん)の使い手に。
銃は流されてしまったのか、誰も持っておらず。
今度は酔っ払いの、殴り合い滑り合いが
始まっていました。
酔っ払いのそばで頑張る少女
その間に、シラフの菊田は
アシㇼパを確保。
けど彼女も、大人しく捕まる人ではありません。
菊田に担がれながらも
彼の鼻に、毒矢を入れかけたアシㇼパ。笑
勢いよく突っ込まなかったのが、彼女の優しさだった。
菊田は彼女を下ろし
その場で説得をしようと試みます。
その様子を、高い位置から
見ていたのは、銃を構えた
尾形 百之助(おがた ひゃくのすけ)でした。
そして彼を、離れた位置では
宇佐美が見ていました。
また別のところでは、ヴァシリまで。笑
菊田は、砂金を集めていた
7人のアイヌが、どうして殺されたのか。
それはアシㇼパにとって
金塊の在処よりも
知りたいことではないのかと、持ち出してきます。
菊田は鶴見と一緒に
苫小牧(とまこまい)で
アイヌの殺害現場を、調べていたのだそう。
遺体や遺品を回収したのは、彼らでした。
鶴見に聞けば、ウイルクに
何が起きていたか分かるはずだと。
その様子を見ていた尾形は
このままだとアシㇼパが
鶴見の手に渡ってしまうと、考えていました。
ならばと引き金を引こうとします。
そしたら、またあの黒い人影が
尾形の横に、姿を表したのです。
驚き、慌てて体勢を変える尾形。
その瞬間、他の位置から
発砲された銃弾が、尾形の持つ銃に命中します。
大勢を変えてなければ
撃たれている位置でした。
それは、ヴァシリが撃ったものです。
尾形は亡霊に、命を救われることになり
なんだか不服そうな。
亡霊なのか、幻覚なのかはさておき
見覚えのある姿が、そこにはありました。
その間も建物内では
残された4人の酔っ払いたちが
滑って転んで殴られてを続けていました。
ベロンベロンの杉元は
果たして、アシㇼパを
守り切ることができるのか。
白石はというと、彼らを置いて
どこかへ、行ってしまったみたいだった。
一方のアシㇼパは
まだ菊田と対峙していました。
前に、房太郎が差し出してきた
金貨の話を、始めた菊田。
彼は本当のことを話してそうだけど
アシㇼパのことは、見誤っていたよう。
彼女はウイルクよりも
彼が命と引き換えに託した
アイヌの未来を、優先して決断していました。
房太郎がアシㇼパに
つっかかってくる気持ちも
わからなくもないかも。笑
彼は、自分の夢の為に生きる人で
彼女は託されたものの為に、生きる人でした。
みんなそれぞれの生き方を
しているんだと思った。
けれど菊田は、任務がある為
アシㇼパを、鶴見側へ持ってくるのに必死だった。笑
けどその必死さが仇(あだ)となり
彼女を狙う宇佐美と
彼を止めに入った門倉の乱入を許すことになります。
そして菊田は門倉に邪魔をされ
アシㇼパはその隙に
再び建物へと、入ってしまうのでした。
いつでもどこでも宇佐美は変態
宇佐美と門倉の
追いかけっこは続きます。
何故か、門倉につっかかってくる宇佐美。
そして彼は変態でした。
この言葉で、全部伝われって思う。
服の上からでも分かる
やけに弛んだお腹。
そのパッツパツに出っ張ったお腹を
宇佐美は、気にしていたようでした。
それで、服を破き始めると。
宇佐美はなんというか
楽しくて仕方がないみたいだった。笑
隠せなくなったお腹の部分には
土方たちの刺青人皮の一部が
詰め込まれていたのです。
その後も、宇佐美は完全におふざけモード。
まだ持ってるんだろと
なんでか門倉のケツを、引っ叩いてた。
けど彼の上着を剥ぎ取りかけた時に
宇佐美は思わぬものを
発見してしまいます。
さっきまでとは一変
隙だらけになった宇佐美。
その時、誰かの走ってくる足音が聞こえ
今度はそっちに意識が。
どうしちゃったのか、宇佐美。
これが原因で、門倉にあっさり
逃げられてしまいます。
けど奪った刺青人皮は
そのまま宇佐美の手の中に。
これと彼の見たものが戦利品でした。
けど休む間もなく
影からは、銃を持った尾形が登場。
彼はヴァシリに反撃しようと
高い所を探して
階段を駆け上がっていたのでした。
そして、ここに来るまでの間
尾形にはある予感が。
何度も外してはいるものの
ヴァシリ程の凄腕の狙撃手は
なかなかいないのです。
この感覚に、尾形は
ロシアに密入国しようとした時の
ヴァシリとの戦いを、思い出していたようでした。
彼が生きていることには
そこまで驚いてなさそうで
ロシアから札幌まで
追いかけてきたことに驚いてたみたいだった。
主役の周りが派手すぎた件
その頃、今夜の主役
ジャック・ザ・リッパーはというと
だいぶ追い詰められていました。笑
か弱い女性に会いに行こうとしたら
戦いのプロが、わさわさいたワケです。
しかも全員が、自分を狙ってるんだもん
変な汗が止まらないと思う。笑
あのジャックが、「どうしヨう」と
声を漏らしてた。
彼を追っていたのは
土方・有古・都丹・夏太郎・永倉。
房太郎は、どこへ行ったのか。
それはさておき、大体の土方陣営が集まり
ジャックを追うことに。
彼は、土方の銃弾を既にくらっていた為
足跡代わりの血を探しながら
追うことに。
これで逃げた方向まで
すんなりバレてしまうのでした。
地面に伏せて
隠れることしかできないジャック。
けど顔を上げた先に
大量の藁包(わらづと:わらを束ねたもの)を発見します。
彼はそれに火をつけ
時間稼ぎをすることに。
そして先程見かけたアシㇼパの影を追い
奥へと走っていくのでした。
逆に土方たちは、炎に気づいて
慌てて出口へ引き返してしまいます。
アシㇼパはその時
タンクのある部屋にいました。
行き止まりで、引き返そうとしたけど
入口にはジャックの姿が。
彼はアシㇼパにペラペラと
話しを始めます。
ジャックは、自分が娼婦から
生まれた子であることを
未だに、受け入れられないようでした。
捨てられた教会で、育てられるも
いざ立派な大人になってみれば
ボロボロの娼婦が、自分が母だと
言いよってくるっていう。
神聖なものから生まれた、神の子だと
自分を、思い込みたいようだった。
そんな彼の、今のターゲットはアシㇼパです。
ジャックを殺さなければと思っても
尾形の目を潰したことが、フラッシュバック。
体が硬直してしまった時でした。
後ろから、酔いが醒めつつある杉元の声が。
手を汚すのは自分の仕事だと
相棒に伝え、ジャックには
誰から生まれたかよりも
何のために生きるかだろと、彼に
最初で最後の言葉を、伝えるのでした。
むごい殺人を繰り返した彼には
相応のやり方を。
杉元がたくさんの戦場を
経験してきた人なのが、よく分かった。
鯉登にも、短剣を突き立てたことのある
杉元だけど、彼にはやらないであろう
残虐なやり方で、刺青人皮を手に入れた杉元だった。
これで残りは、あと2枚に。
上エ地を捕まえられれば
残り1枚のところまで、きていました。
ジャックがつけた火は
たちまち広がり、工場の周りには
住民が集まってきていました。
その中には、あの上エ地の姿が。
そこで彼は、敷地内にいた
房太郎、土方たちのことを発見。
何か閃いたようで
ワクワクしながら辺りを見回してた。
宇佐美と尾形
外が騒がしくなっていた頃
工場内では、煙が広がり始めていました。
宇佐美と尾形は、まだその中に。
宇佐美は、誰にも邪魔されないこの場所で
今までの怨みをぶつけてた。
側から見てると、たった一言。
尾形が過去、宇佐美に
ポロッとこぼした一言が
本人にとっては、相当プライドを
傷つけられるものだったようで。
尾形を殴れども殴れども
彼の怒りは、収まる様子がまるでなく。
尾形が持っていた銃から、弾も抜き
その頃には、余裕たっぷりの宇佐美でした。
宇佐美に背中を向けて、地面を這う
尾形を前に、彼は話しが止まらず。
宇佐美から距離をとって
逃げようとしているのかと思ったけど
どうやら違かったみたいだった。
宇佐美が話している隙に
一発分の弾を、口で入れ直した尾形。
ジトっと、ドロ〜っとしてて怖かった。
直後、尾形は首だけで振り返り
一発を宇佐美の腹部に発砲。
宇佐美は一瞬
何が起きたのかわからず。
理解するよりも先に、バランスを崩し
そばの階段を落下。
慌ててその場を離れるも
血痕がしっかり残っていました。
尾形に追い付かれるのも、時間の問題。
彼は鶴見に、伝えなければならないことを、思い出すのでした。
もう走れる体力が残っておらず
外にいた馬を走らせる宇佐美。
狙撃手の尾形にとっては
目立ちすぎる的でした。
狙いを定め、工場内の窓から
撃とうとした時です。
尾形の視界に、杉元の姿が。
どちらも撃ってしまえるこの状況で
尾形が撃ったのは、どちらだったのか。
杉元は尾形にとって
厄介な相手だったのは間違いないのに。
隙だらけの杉元ではなく
弾は宇佐美の心臓を
撃ち抜いていったのでした。
馬から滑り落ちた宇佐美を
工場へ到着した鶴見がキャッチ。
宇佐美は、自分の役目を果たし
彼の部下たちにも見守られながら
別れを告げることになります。
そこに菊田・月島・鯉登・二階堂の姿はなく。
それがなんとも。
彼は自分の中で、だいぶ強烈な人だっ。
けどいなくなっちゃうのは
ちょっと寂しいです。
宇佐美を殺してしまっ尾形。
どこにも属さず
何を考えてるのかわからない彼が
次に何をしでかすのか。
争奪戦の輪の外から狙ってくる
彼の気分にも、この戦いが
左右されている気がしてならないでいます。
高さ50mの上エ地ショー
土方や杉元たちは、刺青人皮を手に入れ
鶴見は到着早々、宇佐美の死に
遭遇していた頃。
工場内の50m近くある煙突の上には
上エ地 圭二(うえじ けいじ)の姿がありました。
てっぺんから注目を集めようと
何やら叫び出します。笑
そんな彼の見せ物は、素っ裸芸でした。
刺青の上から、更に入れ墨を。
のっぺら坊が何を彫ったのか
解読不能になってしまっていたのです。
自分は読んでて、マジかー!って
ここまできたのにーってなってた。笑
けど、その場にいた全員のリアクションは
無言で、そっぽを向くだけっていう。笑
この大滑りした感じに、笑ってしまいました。
上エ地は刺青人皮を
集めていなかったので
気づけてなかったのです。
全部を集めなくても
暗号は解けるということに。
鶴見から始まり、土方が話していきます。
どのくらいまで集めれば
解けるか分からなかったこと
また多く集めることで、敵の妨害になること。
その為に彼らは刺青人皮を
集め続けていたのでした。
とびっきりのガッカリが見たくて
ここまでずっと溜めてきたのに、見事に不発。
高すぎる煙突の上で
素っ裸を披露して、終わってしまった
上エ地は少し気の毒だった。笑
あと素っ裸でも
入れ墨が彫られてる分
服を着てる感じがあって不思議でした。笑
この後戻りできない感じに
ありったけの力で、叫び散らかす上エ地。
だけど高すぎたんよ。
一人演説の後には、足を滑らせ
彼の命を使った落下劇が始まります。
落下していた間、工場の窓に写った
自分の顔と、目があった上エ地。
それは子供の頃に、何度も見たがった
父のガッカリ顔にそっくりな
自分の表情でした。
まさか最後に見るのが
自分のガッカリ顔だなんて。
けどそこには今日一楽しそうな表情の
彼が写っていました。
その後、頭だけが煙突のふもとの
台に打ち付けられてしまいます。
そうして、胴体から切り離された時
彼はどんな表情だったのか。
首が無くなってる上エ地を
探しにくる人はいたのかな。
上エ地。。。
これで全員が、24枚揃えなくても
解けることを知っていたのが判明。
刺青人皮を集めるのは
ここまでかもしれません。
そんな中、杉元とアシㇼパは
建物内から上エ地の様子を見ていました。
脱出しないと死んじゃうよ。
ふたりがいる2階まで
煙は、充満してきていたのです。
消防隊が流すホースの水は
窓から入ってはくるけど、全然足りず。
足元だけがバシャバシャと
おぼつかない状態でした。
急いでその場から、走り出した時
ちょうど角から
飛び出してきた門倉と激突。
彼はまだ持っていた刺青人皮を
ぶちまけながら
ひっくり返ってしまうのでした。笑
そして宇佐美に服を剥ぎ取られ
今は薄いシャツ1枚。
水に濡れた彼の背中には
シャツ越しでもわかるくらい
くっきりと刺青が透けていたのです。
彼が最後の、刺青の持ち主なのでした。
集団脱獄の後、門倉はのっぺら坊に
極秘で彫られていたのです。
完成する前にのっぺら坊は
監獄の長である
犬童四郎助(いぬどう しろすけ)
によって、どこかに
移されてしまったようで
未完成の状態だったけど。
それでも十分、解読できる形にはなっていました。
ボウタロウ王の英雄譚1ページ目
火災が酷くなる中
なかなか戻ってこない杉元たちを
心配する白石がいました。
そこで房太郎が、中へ行くと
言い出したのです。
そうか、彼は水属性。たぶん。
これはボウタロウ王による
英雄譚の1シーンに過ぎないと。
意味深なセリフを残して
彼は火の中へ入って行くのでした。
その頃違う建物では
菊田と尾形が遭遇。
菊田は咄嗟に銃を構えるも
尾形を見るなり、何も無かったかのように
銃を下ろしていました。
2人とも無言で、その場を後にします。
なんなんだ、この空気は。
ここまでくると
変に考えてしまう自分がいます。
いやいや、考えすぎはヨクナイネ。
そして大ピンチの
杉元・アシㇼパ・門倉は
仕込み釜のある部屋にいました。
そこは行き止まり。
もう絶望的な状況です。
煙に喉が、やられかけてきた時
入口に房太郎が、姿を現します。
彼が来てくれれば
もう安心だと思った、その時でした。
房太郎はアシㇼパを抱え
握ったスコップが、折れる程の力で
杉元の頭を殴りつけてきたのです。
えええ〜〜〜!!って。
英雄譚の裏で
こんなことが起きてたら
英雄でも、なんでもないじゃないかと。
門倉も、なんとか房太郎に
飛びかかるけど、もう体力が限界でした。
門倉は一発で
意識が飛んでいってしまいます。
杉元はというと、なんとか持ち堪え
銃剣(先端に短刀がついてる銃)を
房太郎の肩へ突き刺し、そのまま発砲。
更には房太郎の耳まで
切り落としてしまいます。
もう後戻りはできませんでした。
結局、仲間にはなれなかったのかな。
門倉が殴られた時に、ばら撒いた刺青人皮と
アシㇼパを奪い、房太郎は姿を消すのでした。
それでも彼女を、追い続ける杉元でしたが
途中で力尽きてしまいます。
けどそこに、今度はあれだけビビってた
白石が、助けに来てくれるのでした。
房太郎は白石がいない
別の出口から脱出。
どうやら殆ど息を止めていたようで。
そういえば彼は、30分息をしなくても
大丈夫なのを思い出してた。
最初から、裏切る気でいたのかな。
馴染んで見えてたんだけどなぁと
ちょっとしょんぼり。
蝦夷共和国や、アイヌのために
金塊を使っていたら、自分の王国が
満足に作れないと思ったみたいだった。
アシㇼパにも、アイヌのためなんて考えを
持つのはやめるように促してくるのでした。
彼は純粋に
たくさんの家族が欲しいだけのよう。
伝染病が流行ったとしても
生き残る人がいるくらいの
たくさんの家族が欲しかったのです。
それは、彼以外の家族14人全員が
疱瘡(ほうそう:伝染病)で死んでしまったからでした。
それを過去に監獄で話していたらしく
白石もこれは聞いていたことでした。
白石の過去はというと、お寺に捨てられ
子供の頃にそこからも、逃げていたよう。
けど過去の白石と、今の白石では
変わったなって。
杉元を心配して助けに来た時の
彼の表情には昔の白石とは
違うものがあるように見えました。
そして建物出入口の取手から
なかなか手を離さないアシㇼパを
説得しようとしていた房太郎。
そこで、だいぶ時間を使ってしまったようでした。
鯉登と月島が
彼女に気付いてやってきたのです。
彼らは、初対面で警戒心MAXでした。
房太郎と鯉登が
一緒にいるところを、見たいと思ってたけど
空気が不穏すぎだった。笑
眉毛とかの、あのなんなんだろう
長方形の形のが、似てたのです。
第七師団2人を前に
再び工場内に逃げた房太郎。
地下なら煙が少ないと、そこへ逃げ込むことにします。
その場所は、杉元たちが起こした
ビール洪水の現場でした。
まだ部屋の半分が、浸水している状態。
そこでも彼女は抵抗し
階段の手すりから離れませんでした。
手すりにしがみつきながらも
さっき房太郎が話していた事を
考えていたアシㇼパ。
金塊が、全て奪われてしまったら
どうやって故郷を守ればいいのかと
必死に彼に訴えます。
それを聞いた房太郎は
すぐに答えを返すことができず。
その隙をついて
追いかけてきていた鯉登が
房太郎の腕を切り落とそうと
刀を振り下ろすのでした。
刀が肉に入ってた。。。
血を流しながら
ビールの中へと、倒れ込む房太郎。
とどめを刺そうとしたところで
房太郎はビールの中へ
姿を消してしまいます。
房太郎がいなくなったことで
気が抜けていた鯉登。
けどその背後には
ブチギレの房太郎が、近づいてきていました。
彼はそのまま鯉登を
ビールの中へと引っ張り混み
窒息死させようとします。
房太郎の髪は、すごいんだ。
首締めても千切れてなかった。
その間に、地下へ辿り着いた月島は
アシㇼパから鯉登のことを聞いていました。
けど最優先は、アシㇼパ。
任務の為、悩む必要など無いのですが
彼は迷い、鯉登の救出を選ぶことに。
月島の銃弾が、房太郎をかすり
彼はその場から、また泳いでどこかへと消えてしまいます。
その隙に3人は
地下から脱出することに成功。
その後、鯉登には
優先すべきことを間違えるなと
怒鳴られますが、月島は
これでよかったと思えているようでした。
最後のガッカリと門倉マジック
鯉登と月島が話していた頃
1人でいたアシㇼパを、二階堂が発見。
彼の義手から飛び出した、おはし攻撃を
オデコにくらうことに。笑
彼女の逃走も
ここが限界のようでした。
彼に捕まりながらも
ようやく外の空気が吸えたアシㇼパ。
そこには鶴見が部下を従えて、待っていました。
鶴見から逃走した時のことを
自分は、思い出してた。
ぐるっと一周回って帰ってきた感じが。
月島と鯉登も遅れて、その場に到着。
鯉登は習慣からか、いつも通りの調子で
現場で起こったことを報告していました。
けど素直な彼は、途中でハッと。笑
月島と話した、鶴見との過去を思い出し
続きを話せなくなってしまいます。
その様子から、鶴見は何を思ったのか。
なんにも考えてないといいな。
どうだろう。笑
月島はその様子を
横で用心しながら見ていました。
彼の報告は途中で終わり
鶴見が、普通に話し始めます。
彼が目標にしていた刺青人皮の
枚数は揃ったため
これ以上無駄な戦闘は、避けたいとのこと。
そして、アシㇼパを確保した彼は
もうこの場所に用はありません。
アシㇼパを兵で囲み
そのまま退散しようと考えていました。
その頃、地下から逃げた房太郎はというと
外で杉元に遭遇。
杉元が銃を構えて
鬼の形相でやってきます。
房太郎は、その時何を考えていたのか。
彼は結局、アシㇼパを鶴見側に
奪われるきっかけを
作ってしまったのでした。
更には銃で撃たれ、片耳もなくすという。
とんでもないことをとしか
言葉が出てこなかった。
そして土方たちも
その場を離れようとしていました。
がしかし、門倉が帰ってこないのです。
彼は、房太郎に殴られたきり
そこで倒れ込んだまま
動けなくなっていました。
杉元は、アシㇼパのことで頭に血が上り
それどころではなくなっていたのです。
ギリギリまで待とうとする
彼らの前で、とうとう工場は
崩れ始めていきます。
あの50m近くあった煙突も、ついに倒れ
工場の崩壊を加速。
それにより吹き飛んだ
レンガの外壁の中から
なんと門倉の姿が現れるという。笑
門倉ミラクル発動。
目を閉じたまま、意識の無い彼は
煙突が倒れた勢いで飛ばされ
宙ぶらりんの階段を転げ
そして、曲がった鉄の棒に引っかかることに。
更には彼が、ぶら下がった勢いで
棒が動いて、地上まで
運んでくれるっていう。笑
この巻一の、和むシーンだった。
最後に、鉄の棒が下ろしてくれたのは
どこにあったんだっていう敷布団の上。
彼をそっと下ろし
そばにあった布団まで
優しくかけてくれるのでした。
寝言を言う彼は、美味しい夢を見ていたようで。
そばにはサッポロビールが
ストォーンと着地をキメてた。
よく割れなかったね。
そこに土方たちも駆けつけ
みんなが揃うことに。
こうして、27巻へと続くのでした。
めでたしめでたし、ではないか。笑
それでも、お布団の上だけは
めでたしでした。
コミック
ゴールデンカムイ26巻 Kindle版(電子書籍)
ゴールデンカムイ26巻 コミック版(紙)