のほりひがし。 東の感想ブログ

映画『最後まで行く』男たちの96時間年の瀬爆走劇【あらすじ感想・韓国版日本版の違い】

映画感想

こんにちはの東です。
今回は現在上映中の映画
『最後まで行く』について書いていきます。

2014年に韓国で公開された
『最後まで行く』
藤井道人監督によって
リメイクされた作品です。
当時、韓国では顧客動員数345万人の
大ヒットを記録した映画でした。

韓国を熱狂させた
『最後まで行く』が日本版になって再び。

ネタバレは公式サイトに
載っている範囲の控えめです。


 

あらすじ

1人の刑事、工藤と
県の警察本部にて監察官を務める矢崎。
12月29日から始まり
2人の身に起きた4日間の出来事が描かれています。

ある晩、道路に飛び出してきた男を
はねてしまった工藤。
そして、その男を探していた矢崎。

平常心ではいられない
常軌を逸したバトルの始まりでした。

 

登場人物

■工藤 祐司(岡田 准一)
埃原署刑事課

これまでに色々とやらかしているらしい主人公。
検問時の問い詰められ方も
妻の美沙子(広末 涼子)との
関係も良いものではありませんでした。

それまでの分を
清算するというには
あまりにも過酷な現実が。

彼のような精神の
すり減らし方をしてしまったら
自分は、この映画の最後まで行ける気がしません。
映画の1/3あたりで
すぐに最後が降ってきそうでした。

■矢崎 貴之(綾野 剛)
県警本部監察課

ギリギリのところで保っていた人が
爆発するとどうなるか。
上に上り詰めて
順風満帆に行くはずが
彼の追いかけるものは、いつしか工藤に。

上に行っていたはずが
下へ下へ、そして工藤へと。

また彼の最後まで行こうとする
その執念が、工藤をヤバイところに
連れて行ってしまったように見えました。

 

感想

工藤と矢崎、2人の男の交差するストーリー

最初から、心臓バクバクでした。
刑事である工藤 祐司
(岡田 准一)
の身に起こる出来事に、心臓があああーって。

途中で切り離さないと、もたないと思ったくらい。
 

12月29日から
4日間の間に起きた出来事です。
とても4日間とは思えない。笑

たくさんの人たちが
年末を楽しんでいる中
工藤と、県の警察本部で
監察官を務める
矢崎 貴之(綾野 剛)
彼らを取り巻く人たちは、それどころではありません。

無事に来年を迎えられるのか
危うい展開続きでした。
 

ストーリーは工藤の母の
危篤からスタートします。
母のいる病院へ車で向かっていた工藤。
けどその道は、彼を
地獄に連れていくルートだったのです。
 

飲酒運転の真っ最中に
妻の美沙子(広末 涼子)
刑事課長の
淡島 幹雄(杉本 哲太)からの
連絡が立て続けに入り、苛立ち気味の工藤。

課長からの連絡は
署で発覚した裏金の騒動に
工藤が関わっているのではと疑われているという。

事実なだけに、言い逃れができず
彼は冒頭から絶望的な状況でした。
 

ですが、まだ序の口。
ここから更に悪いことが連鎖していきます。

お酒の入っていた工藤は
2人からの電話に、かなり取り乱していました。

雨で視界も悪い中
スピードを出し続けていた工藤。

その後、何かが道路を
逆走していたことに気づき
気を取られてしまいます。
そして正面を向いた時には、目の前に人の姿が。

ブレーキも間に合わず
そのまま車で、はねてしまったのです。
 

直後、そばを巡回するパトカーが。
正常な判断ができず
慌ててトランクに、死体を入れ
その場を去った工藤。

その後も、死体を
トランクに乗せたまま
検問に足止めをくらったり
課長たちにもバレそうになったりと
ヒヤヒヤの展開が続きます。

死体が無ければ
なんてことない日常の
些細なことも
今の彼にとって寿命を縮めるには、十分なものでした。
 

とんでもない爆弾を抱えてしまった工藤。
彼が検問に引っかかっていた時に
助けるような形で現れたのが矢崎です。

その時、矢崎がいなければ
トランクの中身は確実にバレていました。

その後、ストーリーが
進んでいくに連れて
検問の時に、矢崎が現れたのは
偶然でなかったことが分かってきます。
 

最初は工藤の視点で進んできた話が
途中から矢崎の視点に。
そして2人のストーリーが
合わさっていく展開がヤバかったです。

欠けた部分が合わさってしまった時の感じ。

自分は前のめりで観ていたらしく
映画館のイスに背もたれがあるのも、忘れていました。
 

葬儀があってもそれどころではない状況。
結婚式があってもそれどころではない状況。

とんでもない爆弾を
抱えてしまっている男たちと
何も知らない人たちの様子が
コミカルに描かれている部分には、思わず笑いが。

そういう部分のおかげで
バクバクが、少し緩和されたりと
緊迫感の中にいながら
楽しさも感じられる映画です。
 

最後まで行こうとする彼らの姿。

トカゲが歩ける砂漠なら自分にもと
潜む脅威も知らずに
飛び込んではいけないアリジゴクが待っていました。

 

原作韓国版『最後まで行く』との違い

『最後まで行く』は
原作の他にも中国やフランスで
リメイク版が製作されています。

中国では『ピースブレーカー』
フランスでは『レストレス』のタイトルでした。

 
登場人物は
工藤 祐司(岡田 准一):コ・ゴンス刑事(イ・ソンギュン)
矢崎 貴之(綾野 剛):パク・チョンミン(チョ・ジヌン)

この関係で進んでいくのですが、まさかの違う展開が。

矢崎にあたるパクは、登場の仕方や雰囲気も違くて。
なので2人のバトルも日本版とは別物に。

物語のベースは同じでも、違う映画を観ているみたいでした。
 

また展開がまったく違うので
両方を観終わった後には
『最後まで行く』のタイトルの捉え方にも違いが。

日本版と韓国版での最後が
どんなふうに描かれているのか、観てほしいところ。

韓国版はウッヒョー!なラストでした。

 
また日本版では工藤と妻、娘の3人家族の様子が描かれています。

けど韓国版では既に妻の姿はなく。
妹夫婦に娘の面倒を見てもらっていたゴンス。

登場人物たちの温度感の差が
映画全体の印象にも繋がって面白かったです。

外で戦っている人にとっての
心休まる場所が、日本版には無い分
因縁のバトルが、一層ズブズブして見えました。

とにかくラストです。
ラストの違いが面白い『最後まで行く』でした。

 

韓国版『最後まで行く』配信一覧

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