Netflixドラマ『三体』人類に絶望した女性のメッセージが送られた先は【あらすじ感想】
Netflixドラマ『三体』を観てきました。
劉慈欣(リウ・ツーシン)による、中国のSF小説を基に作られた作品です。
3部作ある長編。
配信中のストーリーは、その第1部にあたります。
小説の日本語版は2019年から発売開始され
今は新たに文庫版になって順次発売されている最中です。
製作総指揮者:デヴィッド・ベニオフ、D・B・ワイズ、アレクサンダー・ウー
1・2話監督:デレク・ツァン
科学者が揃い難しい話なのかとじゃっかん構えていたのですが
進んでくほどに引き込まれて、あっという間の8話でした。
あらすじ・感想
過去と現代のストーリーが混ざって展開していきます。
過去は1960年代、毛沢東によって中国で起きた文化大革命時。
多すぎる犠牲者を出した政治闘争です。
毛沢東を支持する若者たち紅衛兵も、一部の虐殺などに加わったとされています。
文化財は破壊され、権力者から人民まで多くの知識人が迫害を受けていました。
その1人が大学の物理学教授であり、葉文潔(イエ・ウェンジエ/演:ジーン・ツェン)の父です。
父を集会で殺され、彼女を襲ったのは怒りと、そして後に絶望へ。
過去の彼女の選択が現代へ繋がり、人類を脅かす事態へと発展していくことになります。
一方の現代では既に、説明のつかない不可解な事象が科学者たちを襲い始めていました。
科学者の相次ぐ不審死から始まり
その渦中にいたのがナノテクノロジーの研究者であるオギー・サラザール(演:エイザ・ゴンザレス)です。
突然、彼女の視界に出現した謎の数字。
0に近づいていくカウントダウンに、追い詰められていくオギー。
現代パートでは、死亡した科学者の生徒であったオギー含む5人のオックスフォード大学時代の仲間が中心となって物語を進めていきます。
その後、明るみに出てきた説明のつかないものの数々。
科学者が死ぬ前にハマっていたあるゲームの謎。
そこから徐々に地球外生物や、彼らを信仰する人々などの存在が明らかになっていきます。
オギーたちが事態を把握した頃には、すでに取り返しのつかないところまできていたのでした。
中国の歴史を目の当たりにしながら、物語の根源が描かれている過去。
ミステリーとSF要素の混ざった展開が次々と襲う現代パート。
そして「三体」はいったいなんなのかっていう。
スケールの大きさ。
2部、3部と先の気になる展開が続いていきます。
・・・
ここで個人的なことだけど
『ドクター・ストレンジ』を観たことある人なら分かるはずと。
捜査官の大史(ダーシー)役にはベネディクト・ウォン。
そして吹き替えの登場人物たちの声の中に『ドクター・ストレンジ』といえばの、あの登場人物の声がと。ほくほくでした。
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あともう一つ。
シティーハンターセンサーが反応して、思わず画面を一時停止。
謎と一緒に、そういった楽しさも散りばめられているNetflixのドラマ版です。
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1部でもだいぶ物語が進んでますが、まだ謎の多いまま。
キャラクターよりも起きる事象に重きが置かれている原作と
オックスフォードの5人によって生まれるドラマが、物語を展開させる動力になっているドラマ版。
そして地球外生命体という未知の存在と、恐怖から徐々に変貌していく人類。
このカオスな状況でも、5人のドラマにたまに笑ったり、悲しんだり
ごく普通の時間はどのくらいあったっけと
そういう時間が貴重に感じるくらいに、波乱の幕開けとなった1部でした。
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